「ばかっつう」をニュアンスで訳さば「馬鹿たれ」とでも訳せばいいのであろうか。
同じようなもので「ばかっつら」というのがあるが、どちらかといえば「ばかっつら」の方がよく使われるような気がするところであるが、では「ばかっつう」と「ばかっつら」にどういう違いやら使い分けやらがあるのかというと。
「ばかっつら」の方が「この野郎」的な憤り感や即効性を求める感とかが強い。瞬時に発する際にはこちらの方がよく使われるものであろうか。あと、注意喚起という意味合いも「ばかっつら」の方が強い。
「ばかっつう」は感情的にまだ余裕があるような状態もしくは緊急性があまりない状況で発せられることが多く、「ばかっつら」よりも柔らかい言い回しといえなくもない。
まあ、そうはいってもやはり意味合いはどっちもどっちな「おいおい」加減ではあろうな。
意味的に同じだからといって地域によって「ばかっつら」をよく使う地域・「ばかっつう」をよく使う地域とがあるとかいうことは特にないと感じる。
例文
「あれ変だやあ。蓋んうまくきさらんやあ。なんでだいやあ。」
(あれ?おかしいなあ、蓋がうまく閉まらないよ。なんでだろ。)
「ばかっつう、よく見んもんで。みてみい、蓋んそれじゃありもしん。いれこにしてるだもんできさるわけないじゃん。」
(馬鹿だなあ、ちゃんと見ないと。見てみな、蓋それじゃないだろ。別の蓋で閉めようとしてんだから閉まるわけないだろ。)
「なにといれこにしてるっつうよお。んーとこれとか?」
(どの蓋と入れ違いしてるっていうんだ?ええとこれと入れ違いになってるのかな?)
「や、ばかっつら。それ嵌めるじゃないっ!爆ぜたらどうせるだあ。」
(おい、馬鹿たれ、それをはめるんじゃない!爆発したらどうしてくれるんだ。)
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