遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「キックバック」。ぽんぽん(オートバイ)用語か。全国的に広まっている表現であろうが遠州(浜松)は一応ぽんぽんの町と呼ばれてたこともあるだけに載せぬわけにはいかないだろうという事で記載。基本は「ケッチン」とカタカナ表記らしい。ぽんぽん乗り用語なのでライダーであるなら男女問わずの用語。
例文
「なによを。あいつう骨折っただって?なにしたでえ。」
(ねえねえあいつ骨折したんだって?何があったんだ?)
「おお折ったかどうかまでは知らんだあ○○ちゃのぽんぽんエンジンうまく掛からんかったの見て『やらしょ』とかいってやったら見事にけっちん喰らってそのまま病院だってよ。」
(うん。骨折ったのかどうかまでは知らないけど○○君のバイクがうまくエンジン掛からないのを見て『俺にやらせて』とか言ってやってみたらものの見事にキックバックで足打ってそのまま病院行きだってさ。)
「馬鹿じゃん。てめえを知れっつうだいな。」
(アホだなあ。自分の力量考えろっていうのに。)
「だらあ?ごんじゅう乗ってる奴のやるこんじゃないらあ?しかもつっかけだっただって。」
(だよねえ。50cc乗ってる奴の手に負える代物じゃないのにね。しかもサンダルはいてキックしたんだって。)
「死にたいだらあなあ。」
(恐れを知らんにもほどがあるなあ。)
例文音声はこちら
キック式でのエンジン始動の際、タイミングを誤るとエンジン内の圧縮されたガスの勢いでクランクが逆回転してキックペダルが押し戻される事を言う。
「蹴り返し」という奴であり普通は「けっちんを喰らう」と言う。当然モロに当たれば痛いことこの上ない。下手したり当たり場所によっては骨折の憂き目にも遭う。
底の浅い経験値でいうと、4ストの多気筒を基準とすると2ストはスカスカで手応え(足応え)が薄い。けっちん喰らっても左程ではない。なので調子こいてバカスカキックしてくとプラグがカブってしまって却って掛からなくなる。予備のプラグ二・三本はいつも用意してた。
手強いのは4ストの単気筒ではなかろうか。600ccの単気筒車を買った時仲間内から「けっちん」だけは気をつけろ気を抜くなとよく忠告された。なので足が滑らないようライディングブーツを必ず履くように習慣付けていた。おかげで骨折したことは一度もなかった。それでもライディングブーツ履いていてもガツンとくる衝撃は結構なお手前でありまして。オートデコンプ付いてたのにねえ。
それが恐いからとびびって中途半端にキックするとその方がかえって「けっちん」喰らい易くなるものでありまして。「コツ」というものが愛着にも繋がるところではありました。
ある種の儀式みたいなもので、自分にしか掛けられないということになるとちょっとした優越感と一体感とが味わえて心地よくもある。これに快感を覚えるとセルスタートは物足りないものでもある。
今はセルオンリーってのが多いからもうすでに死語化してるのであろうか。