遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「雨上がったけど道んじゅるくなってるだよ。」
(雨が上がったけれど道がぬかるんでいるよ。)
じゅるいとは、ぬかるむと言う意味である。が、共通語と違って
「まだ煮えちゃいんもんで、うで卵じゅるいだよ。」(まだ煮えていないから、ゆで卵が固まってない。)のように、地面以外にも本来硬い(もしくは適度の)筈のものが柔らかい状態を指す時にも使う場合もある。
セメントがまだ固まっていない状態を「セメントんまだじゅるい」。
配合として水を入れ過ぎという場合「水入れ過ぎでじゅるくなってる」。
セメントに限らず調理とかでも使う。
ほんで、「うー、どじゅるい。」(意外と凄くぬかるんでる。)つうなあ「うー、弩ずるい。」(うーん、物凄くずるい。)と聞き間違えると話が合わんくなるだで気いつけんといかんだにい。
つまり「じゅるい」に「凄く」を付ける場合「馬鹿じゅるい」・「えらいじゅるい」・「がんこじゅるい」という言い方は有るが「どじゅるい」だけは「どずるい」(ど狡い)と聞き間違えることになりかねないので「どじゅるい」という言い方は基本しないという事である。
逆に、本来柔らかい筈の物が硬くなっているようなときは、「こわい」を使う。
「ごはんがこわい」という風にである。けっしておっかない訳ではない。
無しついでで言うと「ずるい」が「じゅるい」になった訳ではない。
例文
「雨んだあだあで道ん馬鹿じゅるくててさあ。足元びちょびちょ。」
(雨が強くて道が大分ぬかるんでてさあ。足元がひどい濡れよう。)
「おめえなんかいいほうじゃん。わしなんか道と田んぼの違い分からんくて肥溜めん足突っ込んでどん臭いだにい。必死こいて洗っただにまだ匂い取れやせん。」
(そんなのまだいい方だよ。オレなんか道と田んぼの区別できなくて肥溜めに足落としちゃって匂いが堪らないんだ。懸命に洗ったんだけどまだ匂いが消えてないよ。)
「・・・近寄らんといて。」
「やあ引くなやあ。冷たいじゃん。」
例文音声はこちら