遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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共通語のニュアンスだと「きったねえの」(汚いの)とかいった風であろうか。「納得いかない」・「理不尽だ」という意味で使われることも有る。
まあ「随分じゃないか」みたいなものである。
例文
「遅かったじゃん。はあ先に整理券貰っちゃったにい。」
「わしん分も貰ってくれただ?」
「余分になんかくれすかあ。自分のだけだよを。」
「ほいじゃわしも今から貰ってくるで待ってて。」
「それがのっ。はあちっと前に定員打ち止めだって。」
「うそ!随分じゃん。なんで?開始からまだそう経ってないじゃん。どばや過ぎやへん?」
「それがの人ががんこ並んで近所からクレーム出たみたいでそんで予定よりかずっか早くに整理券配り始めただあれ。」
「なに?それ。馬鹿ずるっこいじゃんかあ。」
「まあ、早起きは三文の得。っつうこんだいね。」
「う~、なんか怒れるう。」
「文句言いたいならあそこんさあの衆らさっきいからあだけまくってるで多分あんたあと同じだで行ってまざってきない。」
「いやわしそこまで野生化しちゃいん。」
例文音声はこちら
この言い回しの味噌はやはり「っこい」。
「けっこい」(綺麗)・「ひゃっこい」(冷たい)とかと同じ「っこい」である。
微妙なニュアンスで「ひゃっこい」を例にとるとぬるくはなく冷た過ぎる訳でもないその中間的な冷たさを表す。
従って、「ずるっこい」も誠実ではないがずるいとまでは言い切れない感じになる。なので「あざとい」という訳にするのが近いのかな。
「ずるっけえ」という言い方もあるがこちらの方が狡い(こすい)感じが強くなる気がする。訳すと「汚ねえ!」という言い切りっぽいのであろうか。
よりはしょって「ずっけえ」という言い方もあるが、ここまでくると親しい間柄でしか使えないものとなる。
イントネーションの違いによってニュアンスを使い分けるという遠州弁の表現では高度な部類に入るものである。ま、実際耳で聞けば明らかに違うのでそんな大層なものではないが。
意味としてはどちらも「知らないね」とか言っているのだがその裏に含む意味合いが異なる。男女共用。
*「しらん」の「し」と「よを」を強く言う場合の「しらんよを」。
言い方(発音)として共通語で近いのは「しらんわ」であろうか。とにかく「知らない」と言い張っている(言い切ってる)ということになる。なんで私が知っていなくちゃいけないのという憤慨が籠もる事が多々ある。身に覚えがないという意味でも使われるので「俺じゃない」という訳になることもある。
近い言い回しでは「しらんにい」というのがあるがこちらの方がきつめ(突き放し)な言い回しになる。
*「よを」のみを強く言う場合の「しらんよを」。
言い方(発音)として共通語で近いのは「しらんなあ」であろうか。「しらないからね」というニュアンスで、私に振るなよとかいった迷惑な空気感が醸し出される事がある。聞いてどうするといったくだらん(愚問)という意味でも使われるので「あほくさい」という訳にした方が判り易い場合もある。
近い言い回しでは「あんたねえ」というのがあるがこちらの方が呆れ具合が増した言い回しになる。
例文(ふたつの「しらんよを」さあどっちだ)
「誰よ。ここんさあワックスかけてかわかいてただにその上踏んづけてったのわあ。跡んついちゃってるじゃん。あんたけえ。」
「しらんよを。今帰ってきたばっかだに。」
「ほんじゃなによを泥棒でも入っただかいやあ。貧乏人狙って何愉しいだかいねえ。」
「しらんよを。なんか盗られたもんとかあるだ?」
「見た感じないみたいだけど。じゃあ誰の仕業だかいねえ。」
「どうせ自分ボケこいただら。ドア近くからかけ始めて部屋出る時拭いた上歩いて出たの気づかなんだとか。」
「ああそうかあ。」
「おい勘弁してよをホントにけえ。」
最初の「しらんよを」は「俺じゃねえわ」
二つ目の「しらんよを」は「知るかよ」と訳すのが自然。
例文音声はこちら
訳は不要であろうが、言い回しが独特なのかなと思って記載。