遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「なんでそういう様な物の考え方なんだ?」。
「なんでそういう風な物の考え方なんだ?」。
こういった使い方の場合、遠州人はどちらかというと「風」を主に使う種族のような気がする。
流石になんでもかんでも「よう」より「ふう」ということで「見よう見まね」を「見ふう見まね」とか捻じ曲げて言う事はないが。
辞書には
「風」(生活上の)様式。
「様」{造語}どういう風・にするか(な状態であるか)を表わす。とある。
正直なんのこっちゃでよく分からない。説明もそうだが様が造語というのもあれまである。(これは昭和の辞書での説明である)
これがネットの辞書だと随分と趣が変わって細かい説明がどちらにもなされている。
大雑把に説明の意味を書くと
「風」方式・やり方。様式・状態・ふり。
「様」有り様・すがた・様子。やり方・方法。
(あくまで「様」は「よう」で調べたもので「さま」で調べたものではない)
やり方ということで手段・手法を指すということではどっちを選んでも同じということであろうか。様式という事で「風」には決まった・お決まりの・いつものといったパターン性が加味されるという部分が有るようにも思えるところである。
「やりたい風にやりゃいいじゃん」と「やりたいようにやりゃいいじゃん」だと
自分のお決まりのパターンでやればいいじゃないかというニュアンスでいいたいのなら「風」で
自分が思い描く形でやればいいじゃないかというニュアンスであれば「よう」を使うのが辞書の理屈と合うところではあるかな。
どっちが自分勝手ととられやすいかというと遠州では「よう」とした方がそう取られやすいところで、頑固・こだわり・融通が利かないといった勢いでなら「風」ということか。
他には「風に見える」だと「っぽく見える」。「ように見える」だと「みたいに見える」という感じでどちらがらしく見えるかといったら「ように見える」という言い方の方であろうか。それと「風」を「具合」に置き換えても成立するところでもある。
「そういった風に」=「そういった具合に」。
「風」との比較ではないが「様」は「方」という意味の使い方もするところである。
「他にやり方があるだろう」というのを「他にやりようあるらあ」といったふうに。
で、まあとにかくこのような違いが「ふう」と「よう」にはあるのであるが、遠州人は最初に述べたふうに「ふう」をの方を多く使う種族である、が、その理由は上記の説明では説明となっていない。
もしかしたらきちんと使い分けをしていて「ふう」が多用されるというのは勘違いしてるだけなのかもしれない。でも「という」を「つう」・「ちゅう」と言うのが遠州人であるがその際「つうよう」・「ちゅうよう」と言うよりも「つうふう」・「ちゅうふう」と発する方が言い易いと思えるのは確かである。
結論に決め手がなくえらい歯切れの悪い記事になってしまったがしょうがない。
ところでどっちが古くからある言葉なんだろう。
「当たり前じゃないの」・「そうに決まってるだろ」などと言っている。「さあ」を強く発音する。
他には「そうだよをぉ」・「あったりまえじゃん」などがある。
「今頃何言ってるの」というニュアンスよりも「そりゃそうだよ」というニュアンスの方が強めであろうか。
「今頃何言ってるの」だと「なにゆってるよを」とかが使われる。
例文
「え~とを、確認したいだけどさあ。先ずAをやってほんでBやってそれから最後にCやるじゃんね。」
「なに素人みたいなこん聞いてるだあ。」
「いやあこの作業えらいやっとかぶりだもんで、心配んなっただよ。」
「お~えらい殊勝なことほざくじゃん。」
「そうさあぁ。ミスこいたらてめえで弁償だらあ?洒落んならんもん。」
(そりゃそうさ。ミスしでかしたら自己弁済になっちゃうだろ?洒落にならないもの。)
「とんじゃかないらあ。主任に泣きつきゃなんとかしてくれるらあ。」
(そんな萎縮することないって。主任に助けを求めりゃなんとかしてくれるだろう。)
「主任よくたって課長駄目じゃん。しかも今日出張じゃん主任。」
(主任が擁護してくれてもあの課長じゃ駄目だろう。しかも今日主任出張だし。)
あくまでこれは珍しい使い方という前置きで。
例えば「もう寝る事にするよ」というのを遠州弁で言うと
「はあ寝るだや」・「はあ寝るわ」・「はあ寝るでねえ」などと言う。
極稀に
「はあ寝るだい」
という言い方をする使い手がいる。これが遠州独特かというとそうでもないだろうが少なくとも共通語ではないだろうからということで記載。
「わしねぶくなったではあ寝るだい」(眠くなったのでもう寝る事にする)
自らの事を言う場合には宣言とまではいかないがそうする事にしたという決意を感じる効能が湧く。
この「だい」の使い所は共通語の「そうするんだい」と同じものであろうが、共通語と異なるのは共通語は「んだい」(のだい)となるのが遠州弁では「ん」(の)がないところにある。省略されたものなのか古い日本語がこうだったのかは分からない。
それともうひとつ別の意味使いとして他人に対して言う場合には「もう寝なよ」という軽い命令的なニュアンスで使われる事がある。例えばじじばばとかが子供を寝かしつける際
「こんな時間だであっちゃんはあ寝るだい」(こんな時間だからあっちゃんもう寝なよ)
といった具合に。厳密には「もう寝る時間だよ」というニュアンスなのであるが指示や命令を和らげて諭す効能がある。もちろんいくら諭すニュアンスといっても指示・命令の表現であるので目上の人に発して良い表現ではない。
尚、この「だい」は当然だが「寝る」に限ったものではない。
「だい」に近いのは「だや」であろうが「だや」が「~するよ・しなよ」と訳すとしたら「だい」は「することにした・しなさいな」と訳す勢いで和らいだ印象を与えるところがニュアンスとして違いがある。
例文
「おおもうこんな時間だや。あっちゃんはあ寝るだい。」
(ああもうこんな時間かあ。あっちゃんもう寝る時間だよ。)
「まだねぶくないもん。」
(まだ眠くないもの。)
「明日ちゃんと起きれんくても知らんにい。困るらあ。」
(明日ちゃんと起きれないと困るでしょうに。)
「別にいいもん。」
「そんなことゆわすとを。じいじママに怒られちゃうもん。はあ寝ない。」
(そんなこと言わないで。おじいちゃんママに怒られちゃうからもう寝よう。)
お褒めの言葉。
どちらも方言と言う程のものではなかろうが年の初めは元気がつきそうな言葉がいいかなと思って記載。
あくまで遠州弁におけるニュアンスであるので地域差はあろうかということを断っておいたうえで細かく訳すと
「やるじゃん」は「おぬし出来るな」みたいなニュアンスで「やったね」。「やるじゃないか」というような見直したよとかいうニュアンスの場合は「やるじゃんか」という言い方になる。「やったじゃん」だと「出来たね」というニュアンスでお褒めというより祝福で褒めてる度合いでいえば「やるじゃん」の方が強い。
「たいしたもんだのっ」は「あっぱれ」みたいな「立派立派」といった感じか。「たいしたもんだ」だと感心したという勢いが強い。褒めるということであれば「たいしたもんだのっ」であろう。
とにかくこう言われて悪い気はしない言葉である。
「たいしたもんだのっ」は使用年齢が高めな傾向にあるが「やるじゃん」は幅広い年代で使われるもので若者だけの表現ではない。
例文
「あそこんさあの息子。まだ若いだに今度家建てるだって。二世代の。」
(あそこの息子さん。まだ若いのに今度家を建てるんだって。二世代で住める家を。)
「そりゃまたたいしたもんだのっ。うちのたあえらい違いだわあ。」
(それはまた出来た息子だねえ。うちのとは大きな違いだよ。)
「なにゆってるよを、あんたんとこの息子さんだってやるじゃん。こないだ海外旅行連れてってくれただらあ?」
(なにを言ってるのあなたのところの息子さんだってたいしたもんじゃないの。この間海外旅行に連れてってもらったんでしょ?)
「違うだよ。自分行きたいけど金んないもんですねえかじりい来ただよ。それを自分が親孝行で誘ったみたいに吹いて周りゃがっただよ。ホントしょんない。」
(違うんだ。自分が行きたいんだけどお金がないからすねをかじりに来たんだよ。それをさも自分が親孝行として誘ったかのように吹聴して周ったんだよ。本当どうしょうもない奴なんだ。)
これを親の謙遜ととるか真に受けるかで大きく展開が変わるところ。女性は謙遜と取る傾向にあり男性は真に受ける傾向が強いと思えるのは気のせいか。
遠州弁でのニュアンスとしては「決まってるじゃないの」とかいう勢い。というか「そうだよを決まってるじゃん」(当たり前じゃないの、なにを今更)でひとつの言葉と化しているといっても過言ではない。「よを」を強く言うのが特徴。
共通語だと「そうだよう」で「~だそうだよ」みたいな聞いた話ではといったものであろうが、使いどころもイントネーションも異なるし意味使いも異なるのでこれは些細ながらも遠州弁だろうなという事で記載。
使いどころとしては大抵発言の頭に来るものである。
「そうだよをなにとぼけたことゆってるよあんたあ」(当たり前じゃないの何頓珍漢な事言ってるの)
もちろん「そんなもんかなあって、そうだよを決まってるじゃんあんた」とかいう使い方とかもあるので必ずというわけではないが。
場合によっては多少人を小馬鹿にしたような印象を与える事もあるので使い方には注意が必要であろう。逆にえらく弱気になってたりしてる時にこう言われると自信が復活する活力になったりもする効能がある。
例文
「あんたこれ、○○さん京都行ったおみやげ。」
「へ~○○さん京都行ったあ。いいなあ、あんたも行っただ?」
「行けれんよを。仕事休めんもん。」
「○○さんよく休めたねえ。」
「出張でだって。でもそれってどっちかっつやあおみやげっつうより頼まれもんみたいだねえ。」
「うん。あっち行く用あったら誰か買ってきてやあって言いまわってた奴。覚えててくれただ。」
「ほんじゃちゃんと感謝しんとかんじゃん。」
「やっぱなんかお返ししんとかんだかいねえ。」
「そうだよをあんた当たり前じゃない。」
「なにで返しゃいいだいやあ。」
「聞くのもいやらしいしねえ。」
注、「覚えててくれただ」の訳は「覚えていてくれたんだ」となる。