遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「息苦しい」というニュアンスであろうか。きちんと訳すとなると遠州弁の訳では「蒸し暑い」としているところが多い。漢字で書けば「熱れる」であろうか。
共通語でも「人いきれ」という言葉があるように「いきれ」(熱れ)そのものは辞書に載っている共通語であるが共通語的には古語化しつつある中において遠州ではまだ残存してるということか。ちなみに国語辞典では造語と書かれており古語辞典では「熅る」(むしむしする熱気)という言葉が載っておりこれが相当するんじゃないかと思える。
「息が切れる」と言う表現が「いききれる」→「いきれる」と変化して訛ったと考えれば分かりやすいか。勿論説明上の綾でこれが正しい理由ということではない。
どちらかというと古い遠州弁でも最近はあまり使われることは少なくなってきている気がする。今ではどちらかというと「息苦しい」・「むっとする」とかいう言い方をする人が多い。男女共用の表現。
例文
「こん中ぬくとくていいやあ。冬なんか仕事するに楽だらあ。」
(この中は温かくていいなあ。冬とか仕事するのに楽でしょう。)
「あれえ(ビニール)ハウスん中ぁ結構いきれるもんで仕事するにえらいだにい。」
(何言ってるの。ハウスの中は結構蒸し暑いから仕事するのにしんどいんだよ。)
「冬でもけえ。」
(冬でもそうなの?)
「だよを夏なんかはあどかんときて堪らんにい。」
(そうだよ。夏なんかもう熱気がムンと来て堪らないんだからね。)
「なによを冬でもいきれるなら夏ぁ酸素ボンベでもしょうだ?」
(そんなに冬でも蒸し暑いんなら夏なんかじゃ酸素ボンベでも背負うのか?)
「いくらなんでもそんなこたあしんけどやあ。」
(いくらなんでもそんなことはしないけど。)
音声はこちら