遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「馬鹿えらそうにしてたもんで医者連れてった。」
(物凄くつらそうにしてたから医者に連れて行った。)
偉ぶるとかいう意の「えらそうに」というのももちろん使うが、遠州弁では体調がすぐれない状態に見えることを指す場合も多い。
「えらそう」を「偉そう」と上記例文を解釈すると
「大変偉い方のような振る舞いしてたので医者に連れて行った。」
これでは頭がいかれてるから医者(精神科)に連れてったということになる。
もしくは「えらい」を「大変に」と解釈すると
「物凄く大変にしていたから医者に連れて行った。」
これだと救急車呼んだほうがよさそうな勢いになってしまう。ちなみに救急車呼ぶくらいの緊急性があるような場合は「えらい・えらそう」は使わず「しんどい・しんどそう」を使う事が多い。
「えらそう」を「生意気」と解釈すると
「物凄く生意気にしていたから医者に連れて行った。」
性格を直してくれる医者はいないだろうから行くとこが違うだろとなる。
「えらい」を「しんどい」ととるかどうかで上記の例文の解釈が大きく変わるところであろうが、一応辞書にも「階段の上り下りがえらい」という文例を載せているので「えらい」=「しんどい」が遠州だけという訳ではないのであるが使いどころが独特のような気がする。
(ただし遠州弁では「えらい」と「しんどい」では辛い度合いが異なって聞こえる。)
例文
「○○の奴なんかえらそうにしてたなあ。」
「なにやっ!きんのうあんだけ説教しただにしょんねえなあやあ。連れて来いやあ。」
「んじゃなくて体がえらそうっつうの。」
「あっそ。ちっと説教し過ぎただかいやあ。」
「きんのう酒がんこおそまで呑んどったらしくてさあ。」
「懲りちゃいんじゃんかあ。やっぱ説教だ。」
「やめない。説教喰らって落ち込んだのの気分転換かもしれんじゃん。」
「ちゃうだあ。二日酔いこいて仕事すんじゃねえっつって説教こいたの。」
という風に現地人でも聞き間違えはある。これを防ぐため「しんどそう」の「えらそう」は「にしてる。にしてた」を使い「生意気」の「えらそう」には「してる・してた」又は「こく・こいてる」とかを使って分けてる人が多い。もちろんこの使い分けでもどっちにでも取れるややこしさが完全に解消される訳ではないのだが。
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