遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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意味としてはそのまんまで特別なものはなくひたすらな共通語である。
だが使い方が共通語的ではない。どういうところがというと女性が「おい」を使う頻度が高いというところである。
例文
「おいちょっと奥さん。こんなとこでなにやってるよを。」
(あらまあ奥さん。こんな所で遭うなんてえ。)
「いやあホントこんなとこで遭うなんて奇遇だやあ。安売りだっつうもんで車飛ばいて来ただよ。」
(そうですよねこんな所でお遭いするなんてねえ。いえね、安売りしてるって聞いたものだから急いで車で来たんですよ。)
「あんたもけえ。わしも。」
(お宅もですか。うちもです。)
「ほんで買えただ?」
(それでお買い物できましたか?)
「いやそれが来るの遅くて買えなんだ。奥さんわあ。」
(それがもう来た時には売り切れていて駄目でした。奥さんは買えましたか?)
「いやうちも。もっと早くに気づきゃよかっただんねえ。」
(それが私もなんです。もっと早く気づけばよかったんですけどねえ。)
それを聞いていた店員さん曰く
「特売明日だにい。」
(特売は明日ですよ。)
「おいちょっとなによをそれ。」
(え~!何よそれ。)
音声はこちら
遠州弁であるならば「ほい」というべきものをそれじゃあなんかしらんが田舎臭くて恥ずかしい(年齢お高めな印象を受ける)とかいうので共通語っぽい「おい」になったのであろうか。
他所から来た人が知り合いからであっても「おいちょっとあんた」と声を掛けられるとドキッとするらしい。しかも女性の口から発せられるだけになおさららしい。
つまり共通語においては「おい」は女性が言うには「はしたない」表現の部類に属するものであるが遠州の女性にしてみれば「ほい」だと方言っぽいし「ねえ」だと馴れなれし過ぎるだろうし「あのう」だと間延びしてしまうし「すいません」というほど畏まりたくもないので丁度塩梅のいいのが「おい」ということなのであろうか。あくまで想像ですけど。
素直に「ほい」を使えば相手も方言だと理解してくれようというものであろうが、なまじっかな共通語の使い方を真似なんかするからかえって変に思われたりするんじゃないのかなと思えなくもない。
ちなみに男は「やあ」・「やい」が遠州弁であり「おい」は本人としては完全に共通語を発してるつもりでいる人が多い。
ちなみに「おい」を辞書でひくと「親しい間柄や目下の者に対して呼びかける声」と説明されている。ネットの辞書ではそれに加えて、主に男性が使うとも説明されている。
そう考えると誰彼構わず「おい」を使うという事は方言的使用だということになる。しかも女性がとなればなおさら目立つということである。
ちなみに共通語では「おい」ではなくどう言うのが正しいのか?という話しになると遠州人でそれを思いつく人はいないのであろう。私も思い浮かばない。そんなんだから普通に「おい」が使われているのであろう。
ちなみに「あら」は殆ど使われないような気がする。そういう場合「あれ」の方を使う人が多い。