遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「おい」は共通語においては男言葉でぞんざいな言い方であるとなっている。
しかしながら遠州弁においては女性が普段使う言葉として使われている。と、「おい」の記事で書いたのであるが。
「おい」を訳すと「ねえ」とするのが訳しやすいところである。あくまで横並び(タメ)の表現であるので目上に向かって発する事は普通はしない。
従って「ね~え~」という共通語に当てはまる遠州弁は「おぉいぃ」ということになる。
「おぉいぃ、なにやってるよ」だと「ね~え~なにしてるの?」もしくは「あのさあ、なにやってんの?」となる次第。
これが「おいなにやってるよ」だと「ねえなにしてると」という事になるのだが遠州弁を知らない人にとっては限りなく「ちょっとなにしてんの」と詰問されてる風に聞こえるんだろうかな。
もちろん語気を荒げれば上記のような意味合いで使われるものであり、それだけ幅の広いのが「おい」である。
少々という意味ではなく呼びかけとして「ちょっと」という意味で言いたい場合でなおかつ幾分緊急性を要する場合には「ぉおい」と言う事が多い。
「おいちょっとなによを」(ねえなんなのよ)と言いたい場合には「ぉおいなによを」と言うということである。
共通語的に「ちょっとなによを」と発した場合逆に「待ちなさいよ」もしくは「なによあんた」などといった制止されてるという風に受け取られ反感を買いかねない状況になる事もある。遠州においては「ちょっと」といわれるよりも「おい」の方が親密度が高いということである。
例文
「おぉいぃなにやってんのさっきから。」
(ねえなにやってんの?さっきから。)
「見りゃ分かるら。明日の準備。朝早いだで。」
(見れば分かるだろう明日朝早いからいまから準備してるの。)
「準備したってどうせいつものこんで起きれんだもんで意味ないらあ。」
(準備してもどうせいつもの事で起きれないんだから無意味でしょ。)
「ふんだだことあらすけえ、ちっとでも遅刻の時間すけなくでけるじゃんかあ。」
(無意味な事はないさちょっとでも遅刻の時間短縮できるじゃないか。)
「そこまで気い遣ってるなら寝なしでいりゃいいじゃん。そうすりゃ遅刻もせんでいいし。」
「あのなあ、寝んでいったらその後えらいだにい。」
「なにせえ行くよを。」
「会議。」
「じゃどっちみち居眠りするだでえらくありもしん。遅刻の挙句に居眠りこくよりか遅刻なしで居眠りの方がまだましだらあ。」
「寝なしで行ったら居眠りじゃ済みもしん爆睡しちまわあ。」
注、「えらい」は「しんどい・大変」といった意味。
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