遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「おとっさ」と「おっとさ」。どちらも「オヤジ」と言っているのであるがこの違い(使い分け)は存在するのかというお話し。
そもそもこれが遠州弁かどうかは定かではないところであるが、それはまあ置いといて遠州での使われ方ということに限定して考えてみる。当然遠州と言っても個人差・地域差はあるのであくまで一個人の私案であることをお断りしておきます。
まあホントに重箱の隅をほじくるような些細な違いなんですけどなんとなくな印象としては、微妙な違いではあるが「おとっさ」という方が「オヤジ」ほどではないにせよ他人行儀な印象を持つ。
「やあおとっさ。いい加減にしろよなあ。」
訳としては「おいオヤジ」って勢いか。
「やあおっとさ。しょろしょろしてるじゃねえよ。」
「おとっさ」にしたら「はきはきやれよ」という意味合いになるが「おっとさ」だと「勘弁してくれよ」といったニュアンスが強くなるのは気のせいか。
「おっとさ」の方が親愛の情を感じるような気がする。「じじい」と「じいさ」との違いに近いか。
では身内が使う際はどうか。
子供が父親に言えばどちらも尊敬してる感は皆無である。他人に自分の父親の事を言うような場合に使うと上記と同じような感じになるかと。
連れ添いが言えば「おっとさ」は旦那を指すが「おとっさ」だと旦那の父親を指す場合がある。無論同居したりしてれば「おとうさん・おじいちゃん」であるが。
ということで大体な感覚としたら距離感・親近感が異なるということかもしれない。
なお、前にも書いたが「おっかさ」はあっても「おかっさ」という言い方は無い。母親は別格なのであろう。