遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
小さく(少し)うるさいという意味ではない。物凄く(しつこいくらい)うるさいと言う意味。全国的な言葉で遠州弁なのかは疑問が多いが一応記載。近い共通語だと口うるさいが近いのだろうか。
系統としては粋(いき)と小粋(こいき)とかしゃれた(洒落た)とこじゃれたのようにニュアンスが変わっても大まかな意味が変わらないものの部類に入ると思われる。癪に障る(しゃくにさわる)の癪に小と言う字がついて小癪な(こしゃくな)となるようなもののように、癪の意味が不愉快で腹が立つであるのに対し小癪なはなまいきなという意味でまったく異なる意味になるものもあることからそうだとは言い切れないのだが。もしかしたらうるさいにこうるさいの「こ」がつく理由は別にあるのかもしれない。
大体が「小」をつけてうるささが増すというのは、がてんがいかない話ではあるが、そうゆう使い方になっているのだから仕方ない。全く根拠のない推量であるが「小」ではなく「誇張の誇」なら納得できなくもない。しかし一応辞書で調べると「なにかにつけてあれこれとうるさい」ことと書いてあるので小さな(些細な)ことまでうるさいということであろうか。それなら納得。
例文1
「ひゃあひゃあいわんだっていいじゃん。あれっぱかのこんでえ。」
(そんな口うるさく言わなくてもいいでしょ。あれくらいのことで。)
「きんのうあんだけこうるさくいったって、あんたゆーこときかんだもんでかんだよ。今日と言う今日はわし気い済むまでいわしてもらうでねー。」
(昨日あれだけ何度もしつこいくらい注意したのにそれでも人の言うこと聞かないからじゃないの。今日と言う今日は気の済むまで言わせて貰うからねえ。)
例文2
「あれえ。今わし名前呼ばれたにい。」
(あれ?今俺名前呼ばれたぞ。)
「呼ばれたのえ。」
(呼ばれたねえ。)
「ええだか?」
(いいのか?)
「なにがよ。」
(なにが?)
「今、個人情報がああたらこうたらっつってこうるさいってゆうじゃん。」
(今は個人情報が口やかましく言われてるじゃないか。)
「ああそうけえ。」
(ああそうなのぉ。)
「ええだけ?」
(いいのか?)
「はよ行けや呼ばれてるだで。おめえの方がこうるさいわあ。」
(もう早く行けよ呼ばれてるんだからあ。お前の方がよっぽど口やかましいわ。)
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