遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「しゅう」。人達を指すと云う意味の言葉。厳密に訳せば一族であろうか。
「名古屋の衆」と言えば「名古屋の人」ということであるが「名古屋一族の人」というニュアンスであるので複数人に対してだけでなく一人に対しても使うこともある。
「あの人名古屋の衆だでこういう味付けするだよ。」
(あの人は名古屋の出だからこういう味付けをするんだ。)
普通使いの場合は「衆ら」(衆達)の方が多く使われる勢いであろう。意味はあまり変わらないが「ら」がつくほうが柔らかく聞こえる利点がある。こちらも「ら」が入って複数というイメージが強くなるが「そういう人達の中の一人」という意味合いとしても使うので一人を指して言う場合もある。
全国的には怖い系のご職業の方の用語らしいが遠州はどの家でも普通に使う。
「あの衆ら」(あの人達)・「あの衆」(あの連中)
「うちの衆」(家の者共)・「うちの衆ら」(家の連中)
「の」が「ん」に変わる人もいる。
例文1
「あん衆らどこいかすだいねえ。」
(あの人達何処に行くのかねえ。)
「さあ、がんこな靴はいてるだで山でも行くじゃない?」
(どうだろうねえ、大層な靴履いてるとこ見ると山にでも行くんじゃないの。)
「にしちゃあしょいもんしちゃいん衆ばっかだら。」
(それにしては(リュックとか)背負ってない人ばかりだね。)
「バンビで一気に頂上行くツアーかなんかじゃないの?」
注、バンビとは遠州鉄道の観光バスツアーの名称。
例文2
「どこぞの衆だあ。人んちの庭勝手に入って踏みくさってっけつかりゃあがって。」
(どこのどいつだまったく。人の庭勝手に入り込んであたり構わず踏みまわりゃがった奴は。)
「凧ん落ちたつって拾い来た衆らおったにい。」
「や、馬鹿っつら。一言云えっつうだ。怒れるう。」
例文音声はこちら
最近は中田島砂丘で祭りをやるようになったのでこう云うトラブルは激減した。大昔は練兵場跡地で行われていたのでこういう話は武勇伝みたく尾ひれがついて残っている。