遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「たったか・とっとと」
どちらも「はきはきやれよ」という事で全国的な表現だろうが遠州でも使うよという事で記載。
例文
「なんかのんびりやってるじゃん。もっとたったかできんだけえ。」
「これで目一杯だっつうの。」
「ふんとにけえ。時計ばっかチラチラ見てるもんで早く終わらんかなってちんたらしてる風にめえたわ。」
「逆じゃん。あんたにゆわれんでもはよせえっつわれてるもんで時間までに出来おせるか気になって時計気になってるじゃんか。」
例文音声はこちら
「とっとと」と違って「たったか」は辞書に記載されていないしどこぞの方言という紹介もされていないので「俗語」という範疇に入るのであろうか。まあ「俗語」としても検索でヒットしてないけど。
「とっとと」との違いは「とっとと」が督促みたいな急がしてる感じであるのに対し
「たったか」はテンポよくや要領よくとかいった手際よくやれというような感じであろうか。
「とっとと」は作業そのものをしてない状態でも早く手をつけろという意味で使われたりするが
「たったか」は作業中の状態に対して使われている事が多い。
「遊んでないでとっととやれ」という言い方はあるが「遊んでないでたったかやれ」はない。「口ばっか動かしてんでとっととやれ」はあるが「口ばっか動かしてんでたったかやれ」となることもまずない。「ばっか」(ばかり)だと作業してなくて話しに夢中になっているからであり「口動かしてんでたったかやれ」ならば作業しつつお喋りしてるからこちらは有り。しかしながら「たったか」は注意というより要望という勢いが強いので遊んでるんじゃないよという注意したいような場合にはあまり使わないところではある。
似たような表現では「ちゃっちゃと」・「ちゃちゃっと」・「しゃきしゃき」・「はしはし」などがあるが「ちゃっちゃと」は「とっとと」とほぼ同じ意味合いでそれ以外は「たったか」と同じ意味で状況に応じての使い湧けという感じであろうか。
追記
ネットで検索したら、「たったか走る」で「軽快にテンポよく走る」という意味の説明がなされていた。