遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「そうなんだけど」・「それでも」・「そうはいっても」といった相手の発言に対しての軽い反論・不同意の際に使われることが多い。
「そんだん」という言い方も存在する。
「そうだけど」を「ほうだけど」という風に「ほ」にすると関西風味が増すところであり、「そ」と「ほ」の両方が混在する地域というのが特徴といえば特徴か。
一体何が撥音便化して「ほんだん」になったのか。想像するに「そうだが」・「ほうだが」辺りになるのかな。でも普段使いの意味からすると「そうなんだが」であるけれど。「だん」は「だけど」という意味合いで使うのと「そない・ほない」の「ない」が「ん」に変化したと考えるとで「そないだけど」が詰まった言い方という勘ぐりも成り立つな。でもつまるところよく分からん。
九州の方面では「それでも」という意味の「そんでん」という言い回しがあるようなのでそれと同系統なのかな。
例文
「これいいにい。一家に一台あると便利だにい。」
(これはいいですよ。一家に一台あると便利ですよ。)
「ほんだん、うちそれとおんなしようなの持ってるで別にいらんやあ。」
(でも、家にはそれと同じようなもの持ってるから別に必要じゃないんだけど。)
「そんなことゆわすとを。最新のもんの方が絶対便利だって。」
(そうおっしゃらずに。最新の物の方が絶対に便利ですって。)
「そりゃそうだろうけえがうちお金ないもんでねえ。」
(それはそうなんだろうけど家は貧乏でお金がないものでねえ。)
「ローンも組めるにい。」
(ローンも組めますよ。)
「遠慮しとくわあ。」
(いえ結構です。)
「そおゆわすとを。」
(そうおっしゃらずに。)
「そろそろお勝手やらにゃかんでごめんねえ。」
(そろそろ夕ご飯の支度しないといけないのでごめんなさい。)
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