遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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みつける・みつかった(みつけた)と言う意味。
みつからないは「めっからん」。
見つけられないは「めっけられん・めっけれん」。
「み」がめ」に訛っただけのことではあるが。説明を簡単にした分例文を長めにしてみました。
例文
「めっかったけえ。」
(見つかったかい。)
「いんやめっからんだよお。」
(いやあ、それが見つからないんだ。)
「どこいかしただいやあ。」
(どこにやっちゃったのかなあ。)
「盗られんように仕舞っただかいねえ。」
(盗られないように仕舞ったのかな。)
「あんの不精がそんな気の利いたこんせる訳ないらあ。」
(あんな不精者がそこまで気の利いた事する訳ないだろう。)
「確かに。けんどこんだけ探いてもめっからんちゅうこたあ、はあどこぞで使っちゃっただかいやあ。」
(そうだよね。でもこれだけ探して見つからないって事はもうどこかで使っちゃったのかなあ。)
「なんでよを。あいつん持ってきてっつっただにい?無い訳無いらあ。」
(なんで?あいつが持ってきてって言ったんだよ。無い筈無いだろう。)
「わからんよお。使ったの忘れかあってるかもしれんじゃん。」
(どうだか。自分で使っちゃったのすっかり忘れてるのかもしれないだろ。)
「一旦戻って聞いてみまいや。」
(一旦戻って確認しようよ。)
「そうだの。聞いてみすか。」
(そうだね。聞いてみようか。)
例文音声はこちら
「ミミズ」の事を指す言葉と、「目」を指す言葉とふたつある。同じ言葉に二通りの意味があるのではなく全く異なる言葉でたまたま同じ読みのが二つあるということである。イントネーションは同じなのでどちらを指してるのかは話しの内容から判断するしかない。
「めんめえで何釣るだかしらんが海釣りだでゴカイが普通だらあ」
(ミミズで何を釣るのか知らないけれど海釣りなんだからゴカイを使うのが普通だろう。)
「やあ、めんめえにごみ入ってどいてえやあ」
(うわあ、目にゴミが入って凄く痛い。)
とかいう風に使う。訳すとしたら「目ん玉」という感じか。非常に少数派で「めんめえ」の使い手は滅多にいない。もしかしたら遠州弁に属さない言葉かもしれないが一応記載。ほぼ男言葉。
共通語だと「めんめ」・「おめんめ」とかいう言い方があるであろう。「めんめえ」はそれの変形ということだと思われる。もちろん粗野な言い方なので「おめんめえ」という言い方は無い。
「目」ということでは他には幼児言葉で「めーめ」という言い方とかありきたりであるが「めんくりだま」・「めんたま」とかがよく使われる。
「みみず」の方については他には「めめず」という使い手もいて結構数は多い。「みんみい」というのも聞いたことがあるが意味が通じず往生こいた記憶がありこちらはドマイナーであろうか。
例文
「やあ、めんめえにゴミん入ったでちょっと水で洗ってくるわあ。」
「めんめえって土の中にいる奴だらあ。そんなの洗ってなにするよを。喰うだけ?」
「ばかっつう。めんくりだまのこんだあ。」
「ああほうけえ。」
山羊が啼いている訳ではない。
「やあ買いめえやあ。」
(おい買おうぜ、なあ。)
「まい」の強調形というかとにかく強い意志を訴えたい場合に使われる。強気であり粗野と思われる副作用がある。
「やあ買わまいやあ。」だと
(おい買おうよ、ねえ。)
といった勢いの違いとなる。男言葉で女姓が使うことはまずない。「めえ」{助動詞}と辞書にもあるしおそらくは関東系の言い回しでありそれを遠州でも使ってるよということであろう。
「そうしめえ」・「そうに違いあるめえ」とかともなると多分に江戸っ子風味が増すところである。
例文
「わしこれ買わすでおめえそっち買うかあ。うんそれがいいそうしめえ。」
(俺がこれを買うからお前それを買うってことにしよう。うん、そうしようぜ。)
「うんじゃねえよ。こっち1.000円もすんのにそっち200円じゃねえか。なにんいいだあ。」
(うんそうしようじゃねえよ。こっちの1.000円もするのにそっちは200円じゃないか。どこがいいんだ?)
「いいじゃんそれでえ。金持ちと貧乏人の違いに合わせてるだもんで。貧富の差だでしゃああんめえ?」
(いいじゃないかそれで。金持ちと貧乏人の違いに合わせてるんだから。貧富の差なんだからしょうがないだろ?)
「ざけんじゃねえよ。貰ってる給料の額は一緒だにい。金んねえなあてめえの金使い荒いせいじゃんか。」
(冗談じゃないよ。貰ってる給料の額は一緒だぞ。それでお金がないのは自分の金使いが荒いせいだろ。)
「んなことねえよ。わし貰う金はなんかしらんが最初っから足ん生えてるのだもんですぐ出てくのだけど、おんしゃんの貰うお金は根が生えてるもんだで貯まる一方で、金っつっても種類の違うもん貰ってるだあれ。」
「おめえ本気でゆってるならぶっさぐるぞ。」
例文音声はこちら
話しは飛ぶが「~しようぜ」と言うのを遠州弁では「~しまいか」・「~しよまい」となるのであるが「しめえや」・「~しよめえ」という言い方があるのかは微妙なところではある。有るとしたら多分に関東っぽいイメージが湧くところで遠州弁からは離れる趣がある。
「目玉」ということであろうな。
「めんたま」というのを「めんくりだま」と言うということ。
特に遠州独特というものではなく東海・中部ならどこでも通じそうな気がする。他ではどうなんだろ。
「くり」ってなんだ?と問われてもよく分からない。
使いどころについてはあまりよく使うという域ではないのであるが
「めんたま」とほぼ同じであろうな。使い分けがなされてる訳ではないような気がする。
「めんくりだまひんむいて」で「なにむきになって」
とかいった感じか。特に喧嘩の際に使う様な専門(特殊)用語とかではないと思われる。決してきれいな言葉では無いが。