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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

「おや」と「よや」

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「おや」と「よや」

遠州弁関連

「おや」と「よや」

遠州弁的にはあるかもしれない言い回しというお話し。

レベル 根拠なき個人的意見

例えば「見おや」と「見よや」。

「見よや人々美しきこの天然の云々」という「美しき天然」の歌詞にあるように「よや」はれっきとした共通語の使い方である。

じゃあ次に「見おや」という言い方で共通語の一節として提示できるものがあるかというと見つからない。

ということは「見おや」という言い方は存在しなくて「見よや」もしくは「見ろや」の言い間違いではないのかという考えに至ったりもするのだが、遠州弁においては確かに有ると感じる言い回しなのである。

「見よや」は美しき天然の歌詞の意味は「はいみなさん注目!」という注視を求める勢いのものであるが「ちゃんと見よや。」とかいった使い方の場合には注意を喚起してる勢いのものである。

「見おや」は「ちゃんと見ろよ」といった「おいおいしっかりしてくれよ」と注意を促す勢いのものとして遠州では存在している風に感じられるところである。

「見ろや」は共通語であるから説明不要であろうが、注意するといったもので促すという勢いは薄れるが意味使いとしては「見おや」に近いものである。

「なにやってるだあ。ちゃんと見よや。」

「なにやってるだあ。ちゃんと見おや。」

「なにやってるだあ。ちゃんと見ろや。」

この違いは「見よや」の方は「なにやってるんだまったく。ちゃんと見ろよな。」といった指示・指摘といった勢いのものであり

「見おや」の方は「なにやってんだ!ちゃんと見ないと駄目だろう。」といった叱咤のニュアンスが増す勢いとなる。

「見ろや」は共通語であるが遠州弁的には「なにやってるんだ。ちゃんと見ろよな。」といった叱責のニュアンスが増す勢いとなる。

実用的にいうと「見よや」は命令口調で「見ろよ」はつっけんどん(冷たい)印象を与えるもので、「見おや」はその中間(もしくは緩めた)といった印象を与えて使い勝手がいいとことがある。

「見る」以外にも使われるもので、「する」の場合は

「ぶつくさこいてんでちゃっちゃとしよやあ。」

「ぶちぶちゆってんでちゃっちゃとしおやあ。」

「しよや」の方だと「ぶつぶつ言ってないで早くしろよ。」

「しおや」の方だと「ぶつぶつ言ってないで早くしろよな。」

こちらの場合は「しよや」とした方が命令口調に近くなり「しおや」とした方は「いい加減にしろよな」という苛立ち加減が増した勢いとなる。

どれも言われて気分のいいものではないが、「しよや」の方が上から目線度合いが強いと思える。ためという立場であったなら「しよや」よりも「しおや」を使った方が多少なりともムッとされにくいという側面も覗われる。

実際のところは「お」ではなく「よ」(もしくは「ろ」)といってるのだがイントネーションの関係で「お」に聞こえるだけという架空のものかもしれないが、そうはいってもこういう違いは感じられるものである。

なお、「見よ」・「見ろ」という「や」の無い言い方で「見お」というのがあるかというとそれは無い。

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