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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

あげる・やる・くれる

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あげる・やる・くれる

対象者によって三段階に使い分けされる表現。まあ間違いなく共通語なのだがそれでも「くれる」を未だによく使う地域として特徴があるのかなと思い記載。

尚、ここで述べる「くれる」は「誰かがやってくれるだろう」とかいう意味使いの「くれる」ではない。「成敗してくれる」とかいう意味使いの「くれる」である。

「物をあげる」を例にすると

「物をあげる」丁重さがある。

「物をやる」まあ普通。

「物をくれる」上から目線。

仏壇にお水を供える時には

「仏壇にお水あげて頂戴」であり

家人にお水を渡す時には

「お兄ちゃんにお水やって頂戴」

ペット用に水を汲む時には

「クロにお水くれて頂戴」

目上とかに「やる・くれる」を使えばえらそうにとなる。横並びに「くれる」を使うとむっとされる。ペットに「あげる」を使うと溺愛と思われる。

敬語っぽくだと「あげなさる・やりなさる・くれなさる」とかだと少しはお上品な感じになる。でも実際は「あげんさる・やりんさる・くれんさる」という言い方の方が普通だけど。

では、「やれることができる」という場合は

「あげれる・やれれる・くれれる」

手伝うだと

「手伝ってあげれる」

「手伝ってやれれる」

「手伝ってくれれる」

と遠州弁お得意の「ら」抜き言葉と相成る。ちなみに「ら」抜きしないで

「あげられる・やれられる・くれられる」

だと「やることが可能な状態だ」といった風にとられ敬語としてとられる可能性は薄い。まあ「ら」抜きと大きな意味の違いはないのだけど。

人に物を頼むような時に「くれる」を使うと一応へりくだっている勢いになる筈なのだが。

「お腹すいたでなんかくれろ。」

実際はとてもそんな感じには聞こえない。このように横柄に映るが気持ちとしては一応へりくだって(自らを卑下して)いるのである。かも。

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