遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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男言葉と女言葉といった純然たる言葉による区分がなされている訳ではないのだが、遠州弁には言い回しの違いによって男表現と女表現というものが存在している。
それらの違いについてはホームページの言い回し衆において男表現と女表現とに分けて記載しているところであるがそれとあえて重複したうえで説明をしてみる。
まず細かいながらも存在する言葉の違い。
共通語で「なに訳のわからない事いってるの」を遠州弁で言った場合。
「あんたなにゆってるよを」
「おんしゃなにこいてるだあ」
どっちがどっちかはあえて述べずともおわかりであろう。
「ほいちゃんとみてんと駄目じゃん」
「やあちゃんとみてんでなにやってるだあ」
これも分かるであろう。先が女性で後が男性。そして男女共にの共用的な言い回しでは
「おいちゃんとみてんと駄目だらあ」というものがある。
と、ここまでは露骨に分かるものであるが
共通語での「ちょっとぉ何してるのさ」を遠州弁で言うと
「おいなにしてるよを」
「やあなにしてるよ」
遠州弁を知らない人からしてみればどちらも男だろうにと思われるやもであるが、先が女表現で後が男表現なのである。先を男表現にすると「おうなにしてるだあ」とかになる。
「おい」は女性も使うというのが遠州弁の特徴でもあるのでそれが分かりづらくさせているのであるが。種明かしをするならばこういった声掛け的な「やあ」は基本女性は使わないという点と、「「よを」は女性がよく使う傾向が強い。
「おい」と「よを」を使っているということで女性表現と判断できる。男性については「やあ」の使用だけで判断できる。という点において男女の区別が判明するという次第。ちなみに男は「おい」というより「おう」という方が多いという傾向にあろうか。女性は「おお」は使うが「おう」は使わない。
では次に言い回しによって分けられる違い。
共通語で「そうしてもらえるとありがたい」というのを
「そうしてくれると助かるやあ」
「そうしてくれりゃあ助かるだけど」
声掛け的な「やあ」は女性は使わないと前に述べたがこういう使い方「やあ」=「なあ」での「やあ」は女性でも使うというのが紛らわしいところでありかつ人によっては隔てを有しない場合があるのだが基本は先が女性表現で後が男性表現である。
「そうしてくれると助かるだよを」(そうしてくれると助かるんだけど)
「そうしてくれると助かるだわ」(そうしてくれると助かるんだ)
「そうしてくれりゃあ助かるに」(そうしてくれると助かるわ)
「そうしてくれりゃあ助かるでえ」(そうしてくれると助かるんで)
あくまで基本の話しであって、厳格に分かれている訳ではないので男であっても女性表現を女であっても男性表現を駆使する事もある。
「じゃん」にしても「じゃない」という意味使いからすると女性言葉と思われるが今は性別関係なしに使われているくらい男女の言い回しの違いがなくなってきている。