遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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ネットを徘徊してるとときどき遠州弁五段活用という表現が見受けられる。
私はそういうお勉強の類いの国語は苦手で活用だあ体言だあ形容詞だあ副詞だあとかいわれてもなんのこっちゃいである。
一応記事内に於いてそういう文字は存在しているが、それは辞書等からのもので私の頭から出てくるものではない。
と前置きしたうえで、そういう人間にとって「遠州弁五段活用」というのは皆目見当のつかぬ意味不明な呪文に聞こえる。否定する意図はさらさらなく素直に理解できるように教えて欲しいという願いである。
少し掘ってみるとどうやらいくつか存在していてそのうちのひとつが
*「だら・だに・だもんで・はぁ・やいやい」。
辞書にある「五段活用」の説明とは折り合わない並びである。ちなみにウィキペディアの「五段活用」の説明には、日本語の口語文法における動詞の活用のひとつで、現代仮名遣いにおいて活用語尾が五十音図の「アイウエオ」の五つの段全部にわたって変化することをいう。と書かれてある。
例えば「読む」だと読ま(ない)・読み(たい)・読む(と)・読め・読も(う)という「あいうえお」の変化ということであろうか。
「だら・だに・だもんで・はぁ・やいやい」を共通語に直すと「だろ・だよ・だから・もう・やれやれ」であろうか。
そもそも動詞じゃないじゃないかってところが味噌(鍵)なんだろうかな。つまり辞書等にある五段活用とは全くの別物ということなんだろうか。じゃあなんだ?と推測してみる。
活用ってのは「活きて」(頻繁に)「用いる」(使われる)という意味だとすると少しはなるほどではあるかな。
でも五段については例えば「だら」は「だら・だり・だる・だれ・だろ」もしくは「だら・ぢら・づら・でら・どら」とかに変化することはない。つまるところ何が五段なのか意味不明。
「ばか」→「どばか」→「がんこばか」→「どがんこばか」→「えらいがんこどばか」みたく五段階に加速してく馬鹿さ加減の変化とかのようなものでも「だら・だに・だもんで・はぁ・やいやい」はないものな。
納得できるとしたら「五段」じゃなくて「五種」もしくは「五大」だよな。ということは「五大活用」というのがどういういきさつかで「五段活用」へと変化したということなのか。
他の方言でこういった何々弁五段活用と呼称されるものがあるのかとネットで調べたけど遠州弁以外そうそう出てこない。こうなったらもう言い出しっぺさんに真意を問うしかなさそうだが誰なんだろう。
ちなみに自分は遠州弁の特徴を端的に表わす標語みたいな感覚で(ころころ変わってるが)最近は女性ことばなら「だら・だに・だもんで・だで・ほい・おい」男ことばなら「だら・だに・だもんで・だで・おい・やあ」とかにしているのだがあくまで標語である。
「標語」という言い方を置き換えるとしたら「繁用」で「遠州弁五種繁用語」もしくは「遠州弁五大繁用語」とかになるかな。固いから普及はしないだろうけど。
それはともかくとしてとにかく「五段活用」をなにかに掛けたひねり言葉であるような気もするところでその心はというのを知りたいものだ。
その他には
*サ行五段活用い音便
これは細かい説明は省くがサ行五段活用動詞が「燃やした」→「燃やいた」とか「返した」→「かやした」→「かやいた」とかに変化する傾向が遠州弁は顕著だというものらしい。
これがはしょられて遠州弁五段活用と呼ばれるようになったとしたら、なるほどではあるか。