遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「当たったたあ言えん」の意味は(当たったとは言えない)
「当たったったたあ言えん」は(当たってしまったとは言えない)となるわけで。
同様に「やったった」は(やってもうた)と言う風に、「った」は~してしまったという意味も含む。
他には「ゆうたった・ゆったった」(言ってやった)というように~してやった~しちゃったという意味にも使うので聞き分けが必要となる。
勿論言いにくい事この上ないけれど実際無い事は無いという表現です。「た」が連なるので「あたった」と「たあ」(~とは)を使って作為的に紛らわしくしてみた。
例文1
「あんまし偉そうこくもんで、あんたど生意気ってゆうたった。」
(あまりにも偉そうな事言うからあんたは物凄く生意気だって言ってやった。)
「なによーあんたそんなことゆったったあ。」
(えーそんなこと言っちゃったの。)
「ほいたらあだけまくって物ん投げてよこいた。」
(そうしたら、怒りまくって物を投げつけてきた。)
「あんたあ口は災いの元だにぃ。ちいと気い利かいて物言わんと疲れるにぃ。なんでも思ったこんぱあぱあ口ん出してたらたまらんて。」
(貴方ねえ、口は災いの元だよ。少しは気を利かして話さないと疲れちゃうよ。なんでもかんでも思った事口にしてたらたまったもんじゃない。)
例文2
「あんたなにしてた?」
「宿題。はあやったった。」
(宿題。もう終らせた。)
「うそついちゃかん。いつやっただ?」
(嘘つくな。何時やったの?)
「家ん帰ってからずっと。」
(家に帰ってから今までずっと。)
「じゃなんで今から見すかと思ってた映画のビデオいきなりエンドロールになってるよお。」
(じゃあどうして今から見ようと思ってた映画のビデオがいきなりエンドロールになってるよー。)
「あちゃあ、ばれたったあ。うーしまった。へぼこいた。」
(あちゃあばれてしまったあ。うーしまったあ。へました。)
「ひとんの勝手にいぜるなっていつもいってるのわからんだか。なんしょうまくやったったたあゆえん詰めの甘さだの。」
(人の物勝手に触るなっていつもいってるの分からないのか。とにかくうまくやったとは言えない詰めの甘さだな。)
例文音声はこちら