遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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全国的に使われている俗語の範疇であろうが、遠州弁での使い方とニュアンスを考えてみる。もしかしたら地域性があるやもということで。意味使いとしてはふたとおりが考えられる。
先ず一つ目
使いどころとしては「はまる」というのが一番印象が強い。
「ずっぽしはまる」
ニュアンスとしては「どっぷり」に近いが泥沼化みたいなどろどろ感は薄く、笑っちゃうくらい見事にといったあっけらかんとした勢いが漂う。ちなみに泥沼化だと「ずぼずぼ」という言い方をする事が多い。
話し戻して、「ずっぽ」しの元は「すっぽり」であろうて
「すっぽり」{副詞}①全体を包み隠す様子。②何かの拍子に完全に抜けはずれたり、はまったりする様子。
と辞書にある意味の中において「はまる」のみの意に特化して「すっぽり」より強調した言い方が「ずっぽし」ではなかろうかと。したがって①の意と②の抜けはずれという意は「ずっぽし」にはない気がする。
「ずっぽしかぶさった」は有り得そうだが普通は言わないし「ずっぽし抜けた」とも普通言わない。普通だと「すっぽりかぶさった」・「すぽんと抜けた」とかであろう。
「はまる」というのは丁度良く入る・ぴったりと入る・穴や溝とかに落ち込むといった意味であるが、丁度良くというかいい塩梅でとかいうニュアンスは「ずっぽし」には無い気がする。
「ずっぽり」と「ずっぽし」の違いは
「やいやいずっぽりはまっちゃってえ」だとあ~あと嘆いている要素が感じられるのだが
「やいやいずっぽしはまっちゃってえ」では笑っちゃうよ(参っちゃうよ)という陽気さが感じられるものである。
次に二つ目
使い方は
「ほれみいずっぽしだらあ」(そら見た事か図星だろうが)
見事にはまるということでは一つ目と同じなのであるが、こちらは「的中」・「図星」といった意で使われるものである。
穿った見方をすれば「ずぼし」が変化して「ずっぽし」になったとも勘繰れるところである。が、流石にそんなことはないだろう。
この使い方の場合「すっぽり」・「ずっぽり」が使われる事は無い。