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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

ちょっきり・ちょん

「ちょっきり」は「丁度」・「きっかり」。たまに「こっきり」・「ぽっきり

とかに置き換えられる。

ただし「今丁度来た。」を「今ちょっきり来た。」とかいった使い方はしない。

有るとしたら「今ちょっきりに来た。」でその意は「今時間通りに来た。」ということになる。

ところでこの「ちょっきり」は遠州固有かというと、ででんとネット辞書に載ってるからまごうことなき共通語であろうて方言ということではないようだ。

が、やけに地方っぽく聞こえるのは何故だろう。そういう事で自分も遠州弁枠に入れている。

「ちょっきり一回こっきりの筈だにあの野郎二回もやりゃがってやっきりこくやあ。」

大分強引な文章だが、訳すと「きっかり一回限りの筈なのにあいつは2度もやりやがって頭に来るなあ。」となる。

「ちょっきりちょんちょんでちょんにしとかんと後で喧嘩になるにい。」

訳としては「ぴったりプラスマイナスゼロで終わらせておかないと後で揉める元になるよ。」プラスマイナスゼロを「とんとん」にしてもいいか。「これ下さい。」と一万円を出す。


「はいおつりは無し、ちょっきり一万円。」

「なにゆうよを、値札と違うじゃん。」

「そうだっけか?」

「ふんとにもを、ちゃんとしてやあ、9800円だら?」

「あれホントだ。いやだやあ、ほんとにもう、目がちょんになっちゃって困るやあ。」

「だで、200円おつりはやく頂戴。」

以上女性言葉。男性言葉にすると

「これくりょう。」と一万円を出す。

「ほい、ちょっきり一万両。」

「やあ、おとっさ、なに寝言こいてるだ。値札ちゃんと見て物言ってるだか?」

「お~?」

「やあ、もうちゃんとせろやあ。9800円だろうが。」

「おお~そうでえ、わりいの!なんしょ目がちょんだもんでねえ。」

「ちゃっちゃと釣り200円くりょ。」

「ちょん」とは、意味使いが2種類ある。ひとつは目が悪くなったと言う意味で、目以外には使われない。もうひとつはおしまいにするという意。お芝居の幕の際に打たれる拍子木から生まれた言い回しらしい。

例文音声はこちら

男性言葉と女性言葉はイントネーションが違うが文章で説明のしようがない。

超余談だが、駿河の「ちゃっきり」とは全然別物、「ちゃっきり」は遠州では使われない。

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