遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「持ち行くだに」
これだけだと「持ちに行くのに」と「持ちに行きなさいよ」と二通りの受け取り方ができる。
「あんた持ち行くだに」
となれば「あなたが取りに行くんだよ」という事だと分かる。
「ゆやあ持ち行くだに」
これだと「言えば取りに行くのに」以外に解釈はない。
じゃあ「ゆわれりゃ持ち行くだに」とした場合はどっちか?
答えは「言われたら取りに行くんだよ」と「指示されれば取りに行くのに」の両方である。「あんたゆわれりゃ持ち行くだに」であれば「指示されたら取りに行くんだよ」であり「あれえゆわれりゃ持ち行くだに」であれば「なんだよ言われれば取りに行くのに」という方になる。
ついでに、これが「ゆってくれりゃあ持ち行くだに」だと
「ひと声掛けてくれれば取りに行くのに」となる。
まあ、これらは「だに」の説明というより「言う」の使い方によって「だに」が「だよ」と「のに」という訳にに分かれるという脱線話しであるが。
つまりなにを言いたいのかというと、話しの中においては「持ち行くだに」だけという言い方であってもイントネーションの違いと共に前後の言葉から略されたものを読み取れるので「持ち行くだに」だけでも流れで判断できるのであるが、発音が分からないうえにこれだけでしかも文字にするとどっちなんだ?とまごつく限りである。
書き文字として意図をきちんと伝える為には普段の言い回しでは略される部分をも書いておく必要があるようだ。