遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
以前書いた「おいでる」(いらっしゃる・おいでになられる)というのが丁寧な言葉で、この「いるかいねえ」は(いる?おる?)といった横並びの関係性を表わす。
奥さん同士は毎日顔合わせていても「おいでる」を使うのがひとつの礼儀となっているが、たまあに「いるかいねえ」を使う人がいてそう言う人は随分と馴れ馴れしい人と思われるらしい。
普通は親戚とか親しい友人とかに使う。隣近所とかの知人顔見知り程度の関係性の人にはあまり使い勝手がいい言葉使いではない。
野郎言葉だと「いるけえ」・「おるか」・「おるう」・「いるう」。「おいでる」に対応するのは「おらるるう」あたりであろうか。
例文1
「やあ。これ余ったんで誰か欲しい人いるかいねえ。」
「じゃわしもらわすかねえ。」
「悪いね。まあ荷物になるけど持ってってやあ。」
「おおまかしょ。」
「ほんとにぃ。そうしてくれると助かるやあ。」
例文2
「お母ちゃんいるかいねえ。」
「いんよ。」
「どこいっただかいねえ。知ってる?」
「おじちゃん家に届けもんせるっつってたにい。」
「あれ。ほいじゃ行き違いかあ。やいやい。」
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