遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「世話が無い」が訛った表現。基本男女共用言葉であるが女性の場合は「世話んいらん」を使うこともある。
共通語の意味は、「いい気なもんだ」というニュアンス。(古い国語辞典での意)
遠州弁の場合もほぼ同じニュアンスで使われるが、「苦労しない」というニュアンスがよく使われる。
「世話ない」という言い方もよく使われ、「どうしようもない」・「救いようがない」・「あきれる」などというニュアンスで使われる。
ネットでの辞書での意味は
「世話がない」①手数がかからない。②呆れ果ててどうしようもない。とある。
遠州弁の「せわない」が現在の共通語の「世話がない」の意味使いと同じである。
「せわんない」とは別物のようになりつつあるところである。
「お金貰ったら態度ころっと変わるだで世話ないよね。」
(お金を貰ったらコロッと態度が変わるんだから呆れ果てるよね。)
「お金貰って態度んころっと変わるならせわんない。」
(お金貰ったらコロッと態度が変わるんなら苦労しないって。)
という使い分けが成立するように「世話ない」という表現が共通語と同じように昔と変化しつつあり「せわんない」は昔のまま変わってないのかもしれない。
例文
A「さんざっぱら やっちゃかん っつっただに また やらかしてる だで はあ せわんねえわ。」
(あれだけやるなって言ったのに又やらかすんだからもうどうしようもないわ。)
B「なによを。なにしたでえ。」
(どうしたのなんかあったの?)
A「聞いてやあ。黄いないの点く前に赤いぼっち押しちゃかんっつってるだに、何度ゆっても点く前に押しくさるだよ。だで見て。この不良品の山。」
(聞いてくれよ。黄色が点灯する前に赤のボタン押すなって言ってるのに、何度言っても点灯する前に押しやがる。だから見てよこの不良品の山。)
B「なんでそんなことするよを。」
C「だって押すなっつわれると押したあなるじゃん。」
(だって押すなって言われたら押したくなるじゃん。)
B「じゃ、押せ。心置きなく押せ。そんかわし全部自分買取りな。そうしまい。」
(なら押せ。存分に押せ。そのかわり全部自分で買い取れよ。いいな。)