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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

どかんとする

例えば冷房の効いた室内から炎天下の外に出た瞬間。

例えば暑い日の日中に路上駐車してあった車の中に入った瞬間。

そういった際の感覚を「どかんとする」・「どかんとくる」と表現する。「むっとする」・「むわっとする」より過激だというニュアンスである。熱風が押し寄せるとかいう衝撃ではなく温度差の変化が激しい時の体感である。

体感というか肌(全身)で感じる衝撃でありその感覚の反応は人それぞれであろう。

自分はエアコンが駄目な人間なので映画館でむちゃくちゃに冷やされた後に外に出た際のあのドカンとする感覚は生き返った気分になるありがたいものであるが。

一般的には好ましからざる状況というニュアンスで使われる事が多い。漢字で表せば「暑い」を通り越した「熱い」と感じる様ということであろうか。ただし体全体で感じる場合であり料理中に油が飛び散って熱いとかいう部分的な熱さを指すものではない。つまり熱いものに触れて「アチッ」というような状態では「どかんときた」とかいう使い方はしないということ。

瞬間的な感覚でありずうっと熱い状態の中にいることを指すものではない。つまり「どかんとした中にずっと居た」とかいう言い方はしないということ。

「どかんとくる」という言い回し自体は方言でもなんでもないものであろうが暑さを表現するのは共通語的ではないらしい。さりとてこれを遠州弁だというのも気が引けるところであるので遠州でも使うよということで記載。

例文

「このくそ暑い日に外回りは死ぬな。」

  (このくそ暑い日に外回りってのは堪えるなあ。)

「そのうえ路駐で停めといた車に今から乗るだで?」

  (しかも路上駐車で停めておいた車に今から乗るんだぜ。)

「入った瞬間のあのどかんとくるのが堪らんなあ。」

  (入った瞬間にくるあのむっとした感じが堪らないよなあ。)

「しかもハンドルちんちんで触れたもんじゃないだもんで。」

  (しかもハンドルなんかもう焼けた状態で触れる状態じゃないものな。)

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