遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
共通語で「ので」というところを遠州弁では「もんで」と言う事が顕著である。男女共用。
「もんで」は「もので」の変化したものであろうから遠州弁の方が丁寧な物言いをしていると言えなくもない筈であるが、「もんで」と聞く方にしてみればとてもそうとは受け取れないんだろうな。当の遠州人でもそう思えるもの。
少し話しを変えて、「なので」というのを「なもんで」と言うかというと
「今日は雨なので中止とします」を「今日雨なもんで中止にせるでねえ」と言うかというと、言っても違和感はないところであるが、普通は「今日雨だで中止んせるでねえ」辺りであろうか。もしくは「なもんで」ではなく「なんで」。「なもんで」という言い回しが無いという訳ではないが、「だもんで」・「だで」となるパターンの方が多い。共通語でいえば「なのに」よりも「だのに」を遠州では多用するといえばいいのだろうか。
「もんで」は「ので」に限定されず「から」とも訳せるので使い幅は広い。それに「だ」を足して「だもんで」にするともっと用途が広がる。
例文
「いつもやっててもらってるもんで悪いで今日はわしやるでいいよ。」
「なにい珍しいことゆうじゃん。滅多んないこんだもんでこりゃ雨降るかもしれんねえ。」
「だらあ?珍しいこんすりゃ雨降るかもだらあ?雨降りゃそうすりゃ明日中止んなるらあ?」
「中止になるもんでって、なにそれ、あんたよっぽど嫌みたいだねえ。そんな嫌あ屋外朝礼のスピーチ当番。」
「嫌だよを。はあ神頼みでも迷信でもなんでもなんしょすがって中止ん願うだあれ。」
「そんなことゆうもんでじゃん。みんなからひょんきんって思われるだにい。まあ今日のうちに雨降って明日ピーカンだったら笑えるけど。」