遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「必要ないだろう」と言っている。
共通語では「ない」というところを遠州弁では「あり」と言うところが味噌であろうか。
「ひつようありもしんに」だと「必要ないじゃないか」という訳になろうか。
もちろん素直に「ひつようないらあ」とかいう言い方も存在する。全てがひねくれた言い方をする訳ではない。
ひねって考えれば「必要あるのか?ないだろう」という言い方が訛って省略して出来た表現が「ありもしん」ではなかろうかと推察する。ま、実際のところは「ありもしないだろう」の変形と考えるのが妥当だろうけど。
「必要ない」と言い切るような場合には共通語と同じ「ひつようない」と言う。特に遠州弁的言い回しは思いつかない。強いてあげるなら「いらんわ」くらいか。
例文
「あんたなにい。そのがんこな荷物わあ。」
(うわあ何?その大層な荷物は。)
「なにってもしもの時考えりゃこんくらい準備しといた方がいいじゃんかあ。」
(何ってもしもの時を考えればこれくらい準備した方がいいんじゃないのか。)
「必要ありもしん。山行くっつったって登山する訳じゃないだにい。在所の裏山で芋掘るだけだでねえ。」
(必要ないって。山に行くっていったって登山する訳じゃないんだよ。実家の裏山で芋掘りするだけのことだよ。)
「道ん迷ったとかしたらどうせるだあ。一晩越せる用意したって不思議じゃありもしん。」
(道に迷ったりとかしたどうするんだよ。一晩越せる準備をしたっておかしかないだろ。)
「大丈夫だよ雨振りゃちゃっと帰りゃいいだし。そもそも道なんかないだで道に迷うことなんかないで。」
(大丈夫だって。雨降ればすぐ戻ればいいんだし大体が道なんかないんだから道に迷う事自体ないんだから。)
「もっとやばいじゃんかあ。コンパスとかもいるかやあ。」
(もっとやばいじゃないか。そうなるとコンパスとかも必要かなあ。)
「行きゃ分かるけどほんの裏山だにい。そんな大層なもんじゃないだで。そんでももし分からんくなったらなんしょ下降りりゃどっかの民家に出るでそんなもんいらんて。」
(行けば分かるけどほんの裏山だよ。そんな大層なものじゃないんだから。それでももし分からなくなったらとにかく下に下りればどこかの民家に出るからいらないって。)