遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
遠州弁的言い回し
「漏る」は共通語
では「漏おる」は?
遠州弁と言えるのかどうか、遠州人は普通に共通語だと思っているのだが
よくよく考えてみると
「漏れる」
というのが共通語だよなあと。
この「もおる」だが、「もれる」には「漏れる」の他に「洩れる」・「盛れる」とかが思い浮かぶが
「漏おる」でしか使わないと思える。水とかな液体や煙とかな気体が滲み出す時に使うもので、こぼれ出る(落ちる)ような状況を指す事が多い。
「光が漏おる」とか「秘密が漏おる」とかいう使い方は普通しない。
辞書の「漏れる」の説明には①光・明かり・気体・液体・声などがすきまを通って少しずつ出ていく(入ってくる)。②隠していたことが知れる。③採用されないで除かれる。洩れるとも書く。とある。
②と③の使い方は「漏おる」は普通しない。
①においても声・光・明かりについては使わないと思われる。
要するにあまりよろしくないという状況を指すことが多いのである。
ネットで検索しても見つからないところであるが、遠州でしか使われていないのかどうかは定かではない。というか最初に書いたが遠州人は共通語だと思って使っている。
例文
「物置小屋、雨漏おってるだか知らんが、仕舞っといた本えらいしっけてるやあ。」
(物置小屋は雨漏りしてるんだろうかねえ、仕舞って置いた本がやけに湿気てんだよ。)
「だいぶ古いでなあ。建て替えさんとかんだかいやあ。」
(相当古いからねえ。建て替えしなきゃいけないのかなあ。)