遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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遠州弁的言い回し
以前にも同様な記事を書いたような記憶があるが
確認するのも面倒くさかったので思い付いたまま記事とする。
もし万が一前回のと食い違いがあったらごめんなさいだが。多分無いだろう。
ということで
「寒い」と発するに於いてどのくらい「寒い」のかを表現する言い方を挙げてみる。
寒く感じてる度合いの順に並べると
「ひゃっこい」→「こさぶぼったい」(小寒ぼったい)→「肌寒い」(はだざむい)→「冷える」(ひえる)→「寒い」(さむい)→「さんむい」(寒い)→「さぶい」(寒い)→「どさむい・どさぶい」(ど寒い)→「どっさむい」(どっ寒い)→「しぬ」(死ぬ)
心地いいと感じてるのは「ひゃっこい」
寒くは無いが心地よくは無いという微妙な感じなのは「こさぶぼったい」(地域によっては「こさぼったい」)・「はだざむい」までであろうか
寒いけど耐えられないという程ではない感じなのは「冷える」
寒いのでなんとかならないかなと感じているのが「さむい」・「さぶい」
寒いのでどうにかしろと感じているのが「どさむい」・「どさぶい」・「どっさむい」
寒くてもうだめ(耐えられない)と感じているのが「しぬ」
これ以外にも「がんこ」・「えらい」・「ばか」とかをつけての「寒い」があるが、これらを加えるときりがないので略。
なお、「くっちゃぶい」は遠州弁かどうか疑わしいのでパスした。
遠州弁的言い回し
些細ながらもモロ遠州弁というか他所ではこんな言い方しないだろうなと思える言い回し。
「ああゆやあこうゆうできらい」
共通語では「ああ言えばこう言うから嫌い」ということになる。
「嫌い」を「いや」(嫌)とか「おこれる」(怒れる)とか言う言い方もよくされる。
略形で「ああゆやあこうゆう」と「嫌」とか「怒れる」を省く言い方もよくされる。
味噌になるのは当然「言えば」を「ゆやあ」とするところ。
「いう」とはならず「ゆう」とするところもポイントと言えようか。なにしろ「ああいやあ」は特に言いにくいという事は無いが「こうゆう」を「こういう」と言うのは言いにくいものである。
なので人によっては「ああいやあこうゆう」と発することもある。
非常に微微たる方言であるが、これだけで相当遠州人っぽくなるという気がする。
というか口癖に近いようなよく聞く言い方である。
あえて説明の必要はなかろうが、言い逃れして逃れようとしてる様にむっときてるもしくは嘆いている・手に負えないなどというものである。感情的には「もう嫌になる」とか「うんざりする」とかいうもの。
遠州弁的言い回し
「ほんとにい」
これを共通語に訳す場合どう置き換えればいいのだろうかという思案。
直訳を試みると「にい」は「よう」と置き換えるものであり
「本当よう」
というものになるのだが、これだとなんのこっちゃということになる。
そこで、分かり易くするために「あ」を足して「あ、ほんとにい」とすると
「あ、そう」
というのがしっくりくる。
なので「ほんとにい」は
「そうなの」を略した「そう」
とするのが違和感が出ないと思える。
流れでいうと「ほんとにい」→「本当なの」→「そうなの」ということ。
ただし屁理屈的には「にい」を「なの」とする(変換できる)というのは相当無理が生じるが、ニュアンス(感覚)的にはしっくり来る感じがする
例文
「先方遅れるってさ。」
(先方遅れるそうだ。)
「ほんとにい。じゃあ先に飯にしちゃわまい。」
(あ、っそう。なら先にご飯済ませちゃおうよ。)
「そりゃまずいらあ。」
(それはいくらなんでも。)
「なんでえ。」
(どうしてだよ。)
「喰ってる最中に来たらまずいらあ。」
(食事中に来られたらまずいだろう。)
遠州弁的言い回し
「おもいきし」と「おもいきっさ」
どちらも「おもいきり」の変形。
遠州独特といったものでは当然なかろうが、でも他所ではあまり言わんだろうなとも思える微妙な言い方。
遠州での使い分けを探ってみる。
「おもいきっさ」は意識が「躊躇なく」・「吹っ切って」・「これでもかというくらい」などといった感じの決意の表れといった勢いのもので「おもいきり」の強調した言い方といえなくもない。
ただ意識がという自己申告のようなものであって、他人から見ると普通のおもいきりとの違いは分かりづらいところがあったりもする。
男言葉で女性が使うものではない。
「おもいきって」という意の使い方をすることもある。
「おもいきし」は「目一杯」・「手加減せずに」とかいった感じのこれ以上ない全力といった勢いのもの。
あまり意識がというものではなく行動の勢い(力加減)がといったもので、こちらは他人から見てもなるほどと見えることが多い。
例を挙げると
「おもいきっさ買った」
意を決して買った・躊躇なく買った
「おもいきし買った」
目一杯買った・買えれる限り買った
とかな。
ネット辞書での「おもいきり」の説明は「したいと思うだけ。存分に。」とある。
辞書には「出来る限り。思う存分。」とある。
「おもいきし」は辞書等にある意の通りだが、「おもいきっさ」は使い方によっては当てはまらない場合もあるので別物と読めなくもない。
「おもいきり」→「おもいきし」
「おもいきって」→「おもいきっさ」
と言えなくもないが、「おもいきり」という意味使いも「おもいきっさ」はすることがあるので言い切る事は出来ない。
「おもいきり」→「おもいきし」
「おもいきって」・「おもいきり」→「おもいきっさ」
というものである。
遠州弁的言い回し
「しゃあ」
紅い彗星の事ではない。
例えば
「よこしゃあ」
直で訳さば「よこしな」・「貸しな」
遠州弁の中でも「ぞんざい」な部類に入る言い方であるが、決して「横柄・不遜」といったものではなくどちらかといえば「善意・優しさの照れ隠し」といった趣がある。
ニュアンスで訳すと「回しな」といったところか。
「よこせ」と取り上げるのではなく「回せ」という感じのものであろう。
基本若者が発するものではない。年齢お高め(ベテラン)が分相応な気がする。
例文
「なんだそのネクタイの締め方わあ、どぶしょったい。よこしゃあわしんやってやるでえ。」
(なんだそのみっともないネクタイの締め方は。貸せよ、俺がやってやるから。)
それとは全く別物で、
例えば
「行かしゃあ行ったであっちに迷惑掛かるし」
こちらの「しゃあ」は「せば」の変形したものと思えばいいもの。
これはほぼ全国レベルの言い方であろう。
ちなみに先の「しゃあ」で「行かしゃあ」だと「行かせな」(行かせてやれよ)といったものとなる。
例文
「行かしゃあ。行ったであっちん迷惑掛かるだろうが。」
(本人行きたいっていうんだから行かせろよ。行ったところであっちに迷惑掛かるだろうけど。)