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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

「しょぼい」と「へぼい」

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「しょぼい」と「へぼい」

遠州弁的言い回し

といっても全国的な言い回しであろうが。

「しょぼい」と「へぼい」

もしかしたらニュアンスが地域によって異なるのかなと思って記載。

レベル 超個人的な感覚で物言ってるのでレベル外

全国的な言い回しで遠州弁ということでもないのだろうが

「しょぼ」と「へぼ」だとその意味するところに隔たりがあるのに

「しょぼい」と「へぼい」となると似たような意味使いになるというのは不思議であるよな。

「しょぼい」とは「せこい」・「みみっちい」とかいった、勢いのなさをなじるものである

「へぼい」は「下手くそ」・「手際が悪い」とかいった、勢いを殺してることをけなすものである。

下手だからせこく映る訳だし、せこいから下手に見えるとかいう相乗効果というもので連なるからであろうか。

辞書をひくと

「しょぼい」{形容詞}(俗)期待以下の内容で、がっかりさせられる様子だ。

「へぼ」(俗)①技術がへたなこと(人)。②(果物などの)実り方が不完全なこと。

とある。「へぼなす」とは実が熟してない茄子ということか。

実際の使う感覚からいうと、例えば家庭菜園の野菜が上手く実らなかった時「しょぼい実が生った」と発し「へぼい実が生った」もしくは「へぼな実が生った」とは言わないような気がする。これは自分が間違っているのか?

辞書に載っていないということで「しょぼ」と「へぼい」は地域が限られた言い回しなのかと勘繰れなくもない。 「しょぼ」とは「しょぼい」を略した表現とも勘繰れるか。「へぼい」は遠州弁によくある「い」を付けて形容詞化させるというパターンかもしれない。

「しょぼくさい」だと「しみったれた」というイメージが強くなる出し惜しみのニュアンスが感じられる。貧相(みすぼらしい)という穿った使い方もあるやも。

「へぼい」は「未熟」というニュアンスであるが「へぼ」の②の意味使いは無くあくまで人に向けて発せられる言葉であろう。「へぼ将棋」という言い方があるがこれは両者共に下手な将棋差しという将棋の内容を指すものであるが「へぼい将棋」となると打ち手が下手ということに聞こえる。って強引過ぎるか。

ちなみに「へぼくさい」という言い方は聞かないので多分無いのであろう。「へぼっぽい」・「へぼっちい」・「へぼっぴい」とかはある。

「しょぼくさい」・「しょぼっちい」・「しょぼっぴい」はあるが「しょぼっぽい」は聞かない。

まとめではないけど

「しょぼい」は情けないとかがっかりというニュアンスを込める際に使われるものでしょぼくないもの(期待するもの)が連想されるから出る言葉であろう。

「へぼい」はへたくそなどとけなす際の悪口系という勢いが強い感じがする。こちらはへぼくないものを明確にイメージして発してるという気がしない。つまり期待をとかではなく見たまんまの評価といった感じであろうか。

過失度合いが弱ければ「しょぼい」で強ければ「へぼい」という使い分けという感じもするところで、だから似たような表現と思えてるのかもしれない。(過失=そう・するつもりは全く無かったのに、不結果をもたらすこと。)

これが「しょぼ」・「へぼ」だと共に非難系の表現で同じように思えるけれども意味が「みみっちい」と「下手」といったそれぞれ異なるもので強弱の使い分けではないから似てる表現と思えないのであろうな。

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