遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
普段よく使われる「ありがとう」の言い方。男女共用。
もちろん改まっていう時には「ありがとう」であるが普段使いであるならば「ありがとね」が多く使われている。
「ありがとない」の使い手も希少ながら存在する。
あまり耳にしないのは「ありがとさん」・「ありがとよ」など。
例文
「ほい、奥さん。あんたこないだホントありがとね。美味しく頂戴したでねえ。で、これよかったらもらってくれんかねえ。」
(奥さんこの間は本当に頂き物有り難うございました。とても美味しくいただきましたよ。それといってはなんですが良かったらこれを貰ってくださいな。)
「あれえ、そんなあ奥さん。いやあそんな気い遣わんだっていいだにい。」
(いやそんなお気遣いされなくとも結構でしたのに。)
「そんなことゆわんで貰ってやあ・・・・・・」
(いえそんなことおっしゃらずに。)
以下暫く贈答・遠慮の押し問答が続く。
音声はこちら
以前遠州弁に感謝の言葉がないと書いたが、それはそういう類の言葉が使われていないということではなく遠州弁と呼べる表現が思いつかないということなのである。
つまり普通に生活するにおいて共通語の「ありがとう」・「どうも」等を使っていて独特な言葉はないということ。
でもまあ強いて挙げればということで思いついたのがこの
「ありがとね」・「どうもね」
語尾に「ね」が付くという言い回し。「ありがとう」や「ありがとうございました」を使うには改まった感じがしてどうもという時に使われる表現。年齢性別関わりなく使われる。
「ありがとうね」という言い方は意外と使用頻度が少ないかもしれない。
「ありがとねえ」はよく使うな。
勿論この「ありがとね」という表現とて全国的な言い回しなので遠州弁という訳ではないのだけれども、遠州人が好んで使う表現ということではないかなと。