遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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いれさせてと言う意味。自分のことを言えばお願いで他人に向けていえば態度が上から目線の依頼となる。
「悪いがいれかして」
(申し訳ないがいれさせて)
「いれかしてやりゃいいじゃん」
(いれさせてあげればいいじゃないか)
「いれてやりゃいいじゃん」だと命令口調に聞こえる。「いれかして」を使えば善意を見せなよいった感じとなる違いが出る。
「かして」で項目作ると「やらかしてくれたなあ」というのや「貸して」とかが混ざってややこしくなるので。
お願いという事では、~させてと言う表現だから多少丁寧にいってることになる。「いれさせろ」という表現だと「いれさしょう」とかになる。
入れる以外では混ぜるの「まぜかして」とか行くの「いかして」やるの「やらかして」とかまあ色々あるので入れるにしか使わない表現ではない。
例文(注、かなり訳は飛躍してるのであしからず)
「がんこ楽しみにしてきただで頼むでいれかして。」
(物凄くこれを楽しみにしてきたんだから頼むから入れさせてくれ。)
「ふんだだこんこいたってあんた定員一杯だで無理だって。」
(そんあことおっしゃられましてもお客さま定員ですのでご入場は無理です。)
「なんでえわざわざ来てやっただに追い返すだか?」
(なんだよわざわざ来たのに追い返すのか?)
「またくりゃいいじゃん。」
(又のお越しをお待ち申し上げます。)
「ここまで来るにいくらしたと思ってるだ。また来いっつうなら交通費弁償しろやあ。」
(ここにくるまでに幾ら掛かったと思ってるんだ。又来いってのなら無駄足踏んだ分の交通費払ってくれ。)
「いくら客だってやあ、あんたの都合まで面倒見切れんにい。」
(それはこちらでは対応いたしかねます。)
「おんしゃその言い方はなんだあ。責任者呼んでこい。」
(お前の対応が気に入らん。責任者呼んで来い。)
音声はこちら
いいとこ(ええとこ)饅頭。
要は、「ナ・イ・ショ」若しくは「ヒ・ミ・ツ」と言うことを可愛らしく言って「アンタに教えたらろくでもないこんになるだで、教えやせんよ」と云う意味。
使用例
「ねえー、おかあちゃん、ここにあったおもちゃどこいったか知らん?」
「いいとこまんじゅう。」
使い方としては、親が自分の子供に対して使う言葉で、子供の「ナゼ?ナゼ?なんで?なんで?攻撃」にいちいち構っちゃおれんもんで「なんのこっちゃ?」と訳んわからんくして煙に巻く時に使う。
よその子に使うと、「あの人変」と思われやすく、大人相手に使おうものなら、「てめえ、ふざけてんのか」とぶっさぐられるので注意が必要である。
何故このような言い回し、饅頭になったのかというと、それは、
「いいとこまんじゅう」なんちゃって。
実際のところなんでこういう言い方になったのか不明。地域によっては教えたくない場所だから秘密とかいった使い方に限定してるところもあるらしい。
「美味いじゃん。私も買おうかな。どこで売ってるの?これ。」・「う~ん、いいとこ饅頭。」という具合だそうな。
こういう使い方をするとうちの集落ではふざけてるのかこいつ「ムカツク!」ってことになるのだが。
まあとにかく、「いいとこ」が「いいとこのお嬢さん」といった庶民には手の届かないといった意味なのか。愛の国ガンダーラが如き理想郷を指すような「いいとこ」なのかそういうことすら分からない。
まんじゅうについては「そりゃそーだクリームソーダ」みたいな語呂が愉快といった意味のない言葉の可能性もありそうだがいいとこまんじゅうのどこが語呂がいいんだと言われてもいいだしっぺにでも聞いてもらわないと分からない。そうではなくまんじゅうに深い意味があるやもしれぬ。
上記の「秘密の花園」みたいな使い方だと、「いいとこの饅頭」つまりあんたなんかにゃ高級品過ぎて買えないよと言ってるともとれるが、繰り返すがこういう言い回しだったら普通喧嘩に発展しそうに思える。
じゃあ別の視点で具体的にそういう例えにすらなる饅頭が実際浜松に存在したのかというと、高級というイメージならまるたやのチーズケーキが昔から存在してたけどあれは饅頭じゃないもんな。いくら浜松は粗野だとはいってもケーキを饅頭と呼ぶ奴はいない。田町梅月も昔から名の通ったお店だけど饅頭が昔有名だったのか記憶が無い。うなぎパイで有名な春華堂ではみそまんのイメージが強いけど目ん玉飛び出るような価格じゃあないもんな。記憶以外でネットで調べたら巌邑堂というお店が伝馬町にあり歴史も古く相当名のあるお店らしいがお菓子といえば駄菓子屋で買うものと思ってた普通の貧乏人(自分)には縁のないお店で知らなかった。もしかしたらここの商品を指したのかな。でもここもそんながんこ高い訳じゃないもんな。
結局どこなんだろう。判らないというのが結論か。やはり つまるところ 要は なんしょ
「いいとこまんじゅう」なんだな言葉の意味も語源も。
居場所がない、身の置き所がない、肩身が狭い、居辛いとか云う意味。
なんでこうなるのか不明だが、邪推すれば「居るのに強くない」が「居強うない」(いつようない)と変化したとこじつけが出来なくもないがこの解釈はありえないだろうなやっぱし。
「いづようんない」という言い方もある。大分言いにくい。「ん」は「が」なので「いづようない」の直訳は「居場所ない・肩身狭い」とか「が」抜きとなるのでおそらくは「いづようんない」が本来なのだろうが言いにくいせいもあってこちらを使うほうが多い気がする。
こちらは古い日本語が残っていたと推察されなくもない。「日出づる国日本」とかの「出づる」(又は出ず)+「様(又は用)のない」で「いづるようのない」と云う表現が変化して「いづようんない」になったと邪推出来なくも無い。
解釈についてはあくまで私見なのでこれが正解の解釈では決して無いのであしからず。意味については間違っていない筈。
尚、「づ」なのか「ず」なのかということについてはどちらが正しいのか分からないところであるがとりあえず「づ」とした。
使用例
久し振りに会合にでたら、知らん衆ばっかになっちゃってて、いづようんなくて、はあ、いきたあない。
共通語訳
久し振りに会合に出席したら、顔見知りの人が誰もいなくなっていて、肩身がせまくて居づらかった。なので、もう二度と行きたくない。
音声はこちら
がんこある・いらんけにある・たんとある・ぎょうさんある・売るほどある・こらしょとある。
全て、たくさんあると言う意味である。この中で分からないとしたら、「いらんけに」だと思うが、「要らない位」と言う意味である。
逆に少しあるという時は、ちっとある・ちびっとある・ほんのちっと、とかが思い当たる。
いすけえ・いすかあ・いんよを・いんに・いんら
共通語にどう直していいのか判らないので例文からニュアンスを感じ取ってもらえれば、これ幸い。
例文
「はあ誰もいんよを。辛いやあ。」
(もう誰もいないよう。困っちゃうな。)
「はあ誰もいすけえ。当然だら。」
(いるわけないだろう。当然だよ。)
「まだ書いちゃいんよを。」
(まだ書いてないんだけど。)
「そんなもん買う人いんに。」
(そんなもの買う人いないよ。)
「そんなん買う人いんら。」
(そんなの買う人いないでしょう。)
「いすけえ」と「いすかあ」は意味がほぼ同じなので使う人の好みによる。
音声はこちら