遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「放置しておく」・「打ち捨てる」とか言っている。男女共用。
何もしないという意味合いで似たような表現としては
「ほっぽらかいとく」・「ほかいとく」・「うっちゃっとく」・「まんまにしとく」
等がある。(他にもあるがきりがない。)
「ほっぽる」と「ほかす」は言い手的には呆れてる調であり「うっちゃる」はむっとしてる調であり「まんま」には感情は含まれないといった勢いの違いがある。
したがって「うっちゃらかいとく」には「もうホントしょんない」とか「あんたどうするよを」とか「ちゃんとしんとかんじゃん」とかいった注意の言葉が続くことが多い。「うっちゃっとく」より「うっちゃらかいとく」の方が始末に負えないという勢いであろうか。
例文
「やあ、なんだあこれえ。くっちゃんくっちゃんで馬鹿らんごかねえじゃんかあ。張本人はどこ行っただあ。」
(うわあなんだよこれは。散らかってるなんてもんじゃないじゃないか。散らかした張本人はどこに行ったんだ?)
「ちゃんと片すっつっただんねえ。どっか行っちゃったよを。どうする?片すけえ。」
(ちゃんと片付けるって言ってたのにねえ。どこかに行っちゃったみたい。どうしようこっちで片付けようか。)
「本人にやらしゃいいだあ。んなもん うっちゃらかいときゃいいだあ。」
(本人にやらせればいいんだ。そんなものこっちがやる必要ないからほっとけ。)
「分からんにい。とんじゃかないかもしれんで、このまんまほっぽらかすかもしれんにい。」
(それはどうかな。気にもしてないかもしれないからこのまま散らかしっぱなしかもしれないよ。)
「片すっつただらあ?なんしょ説経だあ。そんでもしんかったらぶっさぐる。」
(片付けるって本人がそう言ったんだろ?それを守らないとは説経だ。それでもやらなかったらぶん殴る。)
「ほどほどにしときなよを。でんと ちんぷりかあっちゃうにい。」
(程ほどにしてね。でないとえらくすねちゃうから。)
「そんなのしらすかあ。ゆわにゃ気い済まん。」
(そんなの知るか。言わなきゃ気が治まらん。)
「あんたに似ただけだんねえ。」
(あなたに似ただけなのにねえ。)
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