遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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閉まる・閉まらんという意味。
閉めるだと「きせる」。
全てのものの閉じるに使う言葉ではなく、ふた(蓋)とかごく限られたものにしか使わない言葉。蓋以外にどういうのがあるかというと・・・実は思いつかない。
ふさぐ(塞ぐ)という意味もあるなら「穴んきさらん」(穴が塞がらない)という使い方もありえるのだが正直自信なし。とりあえず蓋には間違いなく使うので「閉める」の意味は間違いない。
どういういわれでこういう表現に至ったのか不明。
「服を着せる」ように「器に蓋を着せる」から変形して「着さる」という形になったと勘繰れなくも無いがその根拠はない。
蓋はかぶせるものであり、「かぶせる」・「かぶさる」の「かぶす」が異常変異して「き」に化けて「きさる」になったという勘繰りもあり得る。もちろんこれも根拠はない。
例文
「さっきいからなにうんしょうんしょしてるよを。」
(さっきから力(りき)入ってなにごそごそやってるの?)
「それがやあ。ふたんきさらんだよを。」
(それがさあ。蓋が閉まらないんだよ。)
「違う奴無理していれすとしてるだらあ。」
(違う蓋無理して入れようとしてるんじゃないの?)
「んなことあらすけえ。これでいいだ。」
(そんなことないよ。これで合ってる。)
「でもきさらんだらあ?きさるだ?」
(でも閉まらないんでしょ?閉まりそう?)
「おっかしいなあ。」
(変だなあ。)
「貸してみい。・・・ってこれさあ。ふたん回すのじゃなくて上からぶっさぐる奴じゃん。」
(貸してみなよ。・・・ってこれ、蓋を回すのじゃなくて上からポンって押し込むタイプじゃないか。)
「うわあなんでえそれ。やいやい馬鹿こいた。」
(うわあなんだよそれ。あ~あ失敗した~。)
「よく見んもんでえ。あわっくいがあ。」
(よく見ないからだよ。あわてもんがぁ。)
例文音声はこちら