遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「こさぶぼったい」。もしくは「こさぼったい」・「こさぼうったい」。
漢字で書くと「小寒ぼったい」であろうか。
訳さば「少し肌寒い」。
これより寒いという「肌寒い」ということであれば「さぶぼったい」。「さぼったい」・「さぶったい」という言い方は聞いたことが無いのだがもしかしたらあるやもしれない。
夏での「お暑うございます」みたいな挨拶で、時期は秋の深まりとか秋から冬への移り変わりを感じ始める頃に使われ耳にする言い回しであろうか。(ちなみに冬から春へは「だいぶぬくとくなった」・「だいぶぬくたくなって」とか言う。)挨拶で使われるくらいだから遠州弁の中に於いては丁寧な言い方といえようか。
「おはようございます。なんか最近朝が ちっと こさぶぼったくなって、だんだんと過ごしいい季節んなってきたねえ。」
「あ、おはようございますぅ。ホント過ごし易くなって朝とか気持ちいいですねえ。」
「これで昼間が温度上がらにゃホントいいだけどやあ。」
例文音声はこちら
「こさぶぼったい」の「こ」(小)は「小粋」とか「小奇麗」とかの「こ」。
「さぶ」は「さむい」(寒い)を「さぶい」ということからの略した言い方。というか遠州弁では基本「寒い」は「さぶい」と普通発する。「大寒小寒」は「おおさぶこさぶ」なのである。
「ぼったい」は「なんとなくそう感じる」とかいう「~気味・~っぽい」という意味の言葉。
これらが合わさって「こさぶぼったい」となる。
寒さの強弱で表わせば
「ひんやりする」<「こさぶぼったい」<「さぶぼったい」<「冷える」<「つべたい」<「さぶい」<「どさぶい」<「しぬ」
などといった感じであろうか。
共通語には「小寒い」(意味はうすら寒い)という言葉は有っても「小肌寒い」という言い方はないのであり「小寒い」=「こさぶぼったい」とした方がいいのではという考えもあるが。
「小寒い」から受ける印象として少し寒いということで心地よい勢いがしなくて、「こさぶぼったい」には何気にこの冷え加減が気持ちいいという勢いを感じるものでそこいら辺が違うところであろうかと考える。というか「小寒い」なんて使ったことないから実のところそのニュアンスはよう分からず、普段使うのが「肌寒い」だからそれとの比較の方が説明しやすいということもあるが。