遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「そんなこともしらんとやってただか。」
(そんな事も知らないでやっていたのか。)
「しらんと」を直訳すると「知らないと」であるが訳す際には「知らないで」・「知らずに」とかいう意味とした方がスムーズな場合が多い。
「しらんで」という言い回しもあるがこっちの方がより広範囲で使われる言い回しであろう。ニュアンス的な違いは多分ないと思われる。
「しらないと」の「ない」が「ん」に化けた訳であろうが、共通語では「しらないと」だと「知らないと損する」とか「知らないと恥」とかいう使い方で用法が遠州弁とは異なっている。
遠州弁での「しらんと」には呆れたニュアンスが含まれることが多い。
この表現の味噌は「~んと」。知るにだけ使われる表現ではない。
「言わないと」だと「言わんと」(ゆわんと)となる。
「そうゆうこたあちゃっとゆわんとを。」
(そう言う事は早めに言わないと。)
漢文調な「言わんと欲す」みたいだが流石にそれとは違うであろうなやっぱ。
例文
「なによをおんしゃあそんなこともしらんとずうっとやってきただか。」
(なんだよおめえ、そんな事も知らずに今までやってきたのかよ。)
「別に不自由したこたねえに。しらんとかんだか。」
(別に不自由に思った事はないけど。知ってないと駄目なの?)
「そりゃそうだらあ。じゃ、今まで積み違えした時どうしてたでえ。」
(そりゃあそうだろう。それじゃあ今まで積み違いをした時どうしてたんだ?)
「一旦降ろいてやり直いとった。」
(一度降ろしてやり直してた。)
「まるさらけえ。ばかじゃん。・・・こうすりゃあまるさら降ろさんでも途中からやり直しでけるじゃん。」
(全部?要領悪いなあ。・・・こうすれば全部降ろさなくても途中からやり直せるじゃないか。)
「そうゆやあそうだの。勉強になったわ。」
(そういえばそうだね。勉強になったよ。)
「頼むにい、おい。」
(おいおいそんな呑気で大丈夫なのか?)
「まあそをゆわすとを。面倒みてやあ。」
(そんな事言わないで見捨てないでくれよ。)
例文音声はこちら