遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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これ単体で発した場合「信じられない」つまりアンビリバボーと驚いている。もしくは「嘘でしょ」と動揺してる。発言なり行為なりの出来事そのものを疑っている(信じていない)のではなく受け止めがたいということである。
一連の文章の中にはまってる場合においては訳は同じだがニュアンスが異なる。というか共通語と同じ出来事そのもの疑っている・信じていないという意味合いで使われる。
「あんたのゆうこんとてもじゃないけどしんじれん」とかいった
「あなたの言う事はとても信じるに足るものではない」という意味で
「しんじられない」の遠州弁お得意の変化「ら」抜き+撥音便化した言葉「しんじれん」ということになる。
よくセットというか並べて使われるのが「ひょんきん」・「ばか」で
「ばかひょんきんじゃん。しんじれん」
「常識を逸してる。ホントかよ」といった感じで驚き(または嘆き)を強調しなおかつ突き放した形になる。
好い意味での意外ということはまずもって無く、ほぼ悪い方に転がってく様に対して「ついていけない」・「理解できない」・「なんでそんなことする(言う)んだ」という事を訴えている。
つまり「夢のようだ。しんじれん」という使い方は普通は無いということ。こういう好い方に転がる場合には「嘘みたい」・「ホントにけ」とかを使う。
微妙なのは「うっそだらあ」といった場合。「嘘」であるので好い方使いの系統である筈なのだが悪い方への転がりで使われる事の方が多く、「嘘」=「うっそ」というものではないことになる。
単体の場合での「しんじれん」と似たような表現では「うそだあ」というのがあるがこれはイントネーションが尻上がりに高くなっていくという難しいイントネーションなので「しんじれん」の方が初心者向きであろう。共通語と同じイントネーションで「うそだあ」と言うと「信じないね」といった否定のニュアンスが強く別物の言葉となる。
例文
「あいついんじゃん。」
(あいつがいないじゃないか。)
「朝ばか早く出てったにい。」
(朝凄く早く出て行ったよ。)
「しんじれん。あの寝ぼすけがけえ。」
(嘘だろ。あの寝坊助がかよ。)
「よっぽどいいこんあるだらあ。ルンルンだったでやあ。」
(余程いい事があるんだろ。浮かれてたからさあ。)
注、「ほんとにけ!あの寝坊助があ。」としたらその訳は
(へ~寝坊助にしては珍しいねえ。)といったニュアンスとなる。
例文音声はこちら