遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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共通語ではあるが、意味使いが若干独特であろうかなと思えた言葉。
遠州固有かは定かではない。
辞書を引くと「だいぶ」は二種類あって。
「大分」程度が極端にひどくはないが、決して・少なくない(無視できない)様子。
「大部」①書物の分量が多いこと。②「大部分」の意の漢語的表現。
とある。
遠州弁での例を挙げると
「おい、まだだいぶ残ってるにい。」
訳すと「なあ、まだ相当残ってるぞ。」となる。
ニュアンスとしては共通語の「大分」の意の感じというよりも「大部」の意の方が近い。「極端にひどくはないが」というレベルではない。
という点で共通語の「だいぶ」と遠州弁の「だいぶ」は微妙にニュアンスが異なるものだと思えたのだが。
最近のネット辞書では
「大分」①数量が相当であるさま。たくさん。だいぶん。②物事の程度が相当であるさま。かなり。だいぶん。
とあって、遠州弁でのニュアンスと同じと思われる記載になっていた。
遠州弁が元あった共通語を浸蝕したなんていう大層なことは思わないが
昭和に於いては「ずれ」が生じていたものが平成になったら「ずれ」が無くなっていたという風に思える。
遠州弁でのイントネーションは①共通語と同じものと②潜るダイブと同じイントネーションのだいぶと二種類の使い分けをしている。
だいぶ損したを例にすると①の場合相当とかかなり損したと言う意味使い。②の場合その程度が思ったよりもとか予想してた以上に損したニュアンスになる。
①には冷静な印象を持つが②の使い方だと感情的表現が加味された感じになる。もちろん損した度合いに大きな差は無くてもである。
ちなみにだいぶ損したの上はがんこ損した。その上だと馬鹿だいぶ損した・どひどく損した。どえらい損した・こっぴどく損した・こらしょと損した・やんなるくらい損こいたなどと言う言い回しもある。
例文
「はあダイブ歩いただにまだ着かんだけえ。」
「まだだいぶあるで頑張れやあ。」
「うそだらあ。こんだけ距離歩きゃあ十分だらあ。地図見る限りじゃとっくに着いてんとおかしいに。」
「山のハイキングなめちゃかんて。直線道路じゃないだでやあ。」
例文音声はこちら