遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「したない」だと「したくない」と言う意味になる。大分関西寄りの言葉であろうか。
使い分けは「したない」だと「したくない」で「したあない」だと「したくはない」であろうか。
「する」だけでなく「やる」だと「やりたない・やりたあない」・「持つ」だと「持ちたあない」という風に使われる言い回しであるが「持ちたない」という言い方は遠州ではあまり使わない。
なので「~たない」よりも「~たあない」の方が遠州弁っぽくなるのであろうと推測される。「したくない」で言えば「したない」だと「しんもん」と言い切る言い回しの方が多いのかもしれない。「したあない」だと「したくないんだよねえ」という願望が混ざった感じにも取れる。
例文
「わし近所付き合いしたあない。」
「そんなんじゃかんって。」
「別にしんくたって困りゃせんもん。」
「男衆はそれでええかもしれんけど女衆はそんなじゃやってけれんだにい。色んな付き合いせにゃかんだし持ち回りの当番だってなにかとあるだもんで。」
「ええよどこぞのアパートに住むで。」
「あんた嫁いってから苦労するにいそんなじゃあ。近所の衆らあなんのかんのうっとをしい時も多いけど旦那よりか頼りんなることだって結構あるだで。」
女性はおちおちひきこもりもやってられないみたいだ。
まあ昭和の話ですけど。
例文音声はこちら