遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
例えば「一時間ばか歩いて」だとその訳は「一時間ほど歩いて」となる。
つまり「馬鹿」ではなく「ばかり」の略されたものであろうということ。
もっとも「ばかり」と「ほど」の共通語的違いが「ばか」にはないので「ばかり」の略形であると言い切れるものではない。「くらい」という訳でも可である事がある。例えば「少しくらい」を「ちっとばか」というように。
「ばかり」(計り){副助詞}数量・分量が大体その程度であることを表わす。
「ほど」(程)どれだけあるか(どちらかであるか)についての大体の見当。副助詞的に範囲・限度・基準についてのおよその見当を表わす。(抜粋)
「くらい」(位)副助詞的に数量を表わす語や基準を示す語に付いて大体の見当を表わす。(抜粋)
と辞書にはある。
これらの共通点を探すととにかく「大体」。
「ばか」=「大体」ということなんだろうかな。従ってくそまじめに訳すと
「一時間ばか歩いて」は「大体一時間歩いて」ということになろうか。
例文
「えらい眠かったもんで一時間ばか仮眠するつもりで横んなったら、気が付いたら外真っ暗んなってた。」
「それが来んかった理由か?」
「んん。」
(うん。)
「んじゃねえよ。ちっとばかねぶいくらいで寝るじゃねえよ。」
(うんじゃないよ。少しくらい眠いからって寝るんじゃないよ。)
「ちっとばかじゃなくてがんこだっただよ。」
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