遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「おいっ!」と言ってる訳だが、実のところ現在は普段生活していて聞く機会は少ない。遠州人は頻繁に発するものだというのは誤解であろう。
だからといって皆無ということではなく職種によって例えば「でえく」さんとか「漁師」さんとかは使うみたいだが、普通に会社勤めしてる範囲とかにおいては「やあ」を使うことの方が多いであろう。
そんなこんなで地元衆でもかくのたまわれると喧嘩腰に聞こえることが多い。まあ他県の衆らから見れば「やい」も「やあ」もそんな大して違わないぞと言われるかもしれないが。
言ってる方は怒ってるわけでなくただ単に「ちょっと」と言ってるつもりなのだろうが聞き慣れていなければ真意は伝わらない表現であろう。基本男言葉で女性の場合は「ほい」・「あんたあ」とかを使うのであろうか。
女性が「やい」を使えばこれは相当怒ってるということになる。
例文
「やい、しょろしょろしてんでねこん積んで上げろやあ。」
「猫近くにいんけど。」
「やいばっかっつら。はあいいわあ。」
暫し沈黙の後
「やい、なぐりくりょ」
「ええのけえ。じゃあ いくにい」
「やあ、おんしゃなにしくさるだあ いきなし人の頭はたいてえ。」
「だって殴れっつったじゃん。」
「てめえコントしいきただか大工やりいきただかはっきしせよやあ。」
注、「ねこ」とは作業用一輪車、「なぐり」とは金槌のこと。
例文音声はこちら
「やい」と呼びかける言い回しは「やあ」とともに遠州弁っぽいと言われたりするものだが
「やいやい耳の穴かっぽじってよおく聞け」
「やいこの唐変木おとといきやがれってんだ」
みたいな江戸前で使われる方が有名なのではなかろうか。江戸っ子の気風を表わすような言い回しとして時代劇でも御馴染みで気風がいいとかいなせだとか誉めそやされるであろうに、それがなんで遠州弁で「やい」というと粗暴と受け取られるんだろうと思わないでもない。
まあ口は悪いが人情には厚いというのが江戸っ子ということなのだから決して江戸っ子ならOKで遠州弁は駄目ということではないのであろうが。
ちなみに例に挙げたような江戸っ子風味の「やいやい」という言い方は遠州ではまずもって使うことはない。遠州弁の「やいやい」は「やれやれ」という別の意味使いで存在するので使わないのである。