遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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遠州弁関連
「あだける」と「あたける」
同じか別物か
レベル 個人的意見レベル
当初は古語の「あたける」が訛って「あだける」になったもので同じものであろうと考えていたのだが
最近になって「あだける」と「あたける」ってもしかしたら別物じゃないのかと思えてきた。使いどころが若干違うような気がするからである。あくまで個人的感想。
「あたける」だと猛り狂うみたいな怒りにまかせて暴れるといった勢いのもので、ちゃぶ台返しなんぞはその一例であろう。
「あだける」だと調子に乗って(悪乗りして)場をかき乱すといったもので、集団の中でひとりだけはしゃいで浮いてる様などがその例であろうか。などと思え始めた次第。
どちらも感情に任せての行いで理性が吹っ飛んだものであるが興奮の感情が怒りか高揚かで違ってくるのかなと勘繰れなくもない。
ま、実際のところここまで厳密では無く大抵は「あだける」で両方言い表していたりするものであるが。
それと、「おどける」と「あだける」が近いがために混同されつつあって元々の「あたける」の意味使いから「あだける」が離れてきているというせいで「あたける」とあだける」が違う言葉なんじゃないのかと思え始めたのかもしれないところ。
ちなみに「おどける」の上のはしゃぎ様が「あだける」という使い方。「はしゃぐ」には「くるう」という言い方があるのだが「くるう」が使われなくなってそのかわりに「あだける」が使われるようになったのではと思えなくもない。
「あたける」に凄いの意の「ど」を付けての「どたける」という言い回しは有るが、「どだける」という言い回しは無い。ただしこれについては「猛る」+「ど」=「どたける」という考え方もあるので「あたける」と「あだける」の違いを表わすには適切ではないんかもしれないところはある。
別の考えとして、「はだける」に「あだける」は近いとも勘繰られ暴れて衣服がはだける様を「あだける」と言うということなのかもしれないかなとも思えなくもない。
そう考えると「あたける」が「あだける」になったというよりも「はだける」が変化して(「暴れる」と「はだける」が組み合わさって)「あだける」という言葉になったという妄想も湧いてくる。
正解というものが無いだけに色々妄想というものは湧いてくるものである。
ちなみに遠州弁では「あだける」には暴れる・場を乱すという直の意の他にも、開き直るという勢いの「逆切れ」という意で使われることもある。どれをとっても「あだける」行為は褒められたものじゃない(迷惑と感じてる)というものではあるが。