遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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で、この違いというか使い分けを遠州人はどうしてるかという考察。もちろん無法であり決まりがある訳ではないので各自それぞれであるが。
例として「寒い」(さぶい)で考えてみる。
「どさぶい」。
ひたすら寒いといった印象。つまり寒いことに対して別の感情とかはない感じ。まあ強いて挙げれば堪えているという印象が加味されるであろうことか。
「ばかさぶい」。
「ばか」という表現には頭に来るというニュアンスが含まれており、「ばか」を使うことによって寒いことに苛立ちを覚えてるとかいやんなっちゃうとかいう別の感情を有している印象を受ける。
つまり「どさぶくて怒れて来る」という言い方よりも「ばかさぶくて怒れて来る」という方が多いのではないか。
同じように「どさぶくてしぬ」だと「寒さにもう耐えられない」と嘆いているという感じになり「ばかさぶくてしぬ」だと「寒すぎてやってられない(いられない)」と愚痴をこぼしている感じになると思われる。
ということで、体感温度とかが何℃くらいは「ばか」で何℃以下だから「ど」となるなどという区切りをつけての使い分けではなく、あくまで「寒い」ということに対する心持ちの違いで使い分けられているということであろう。
ちなみに「ばか」の上は「くそ」であろうか。ムッとしてるかムカッときてるかの違いみたいな。
これらの屁理屈は他の場合でもほぼ同じかと思われる。「暑い」とかでも「眠い」とかでも「痛い」とかでも。
例文
「いやあどっさぶいやあ。」
「どさぶいどころじゃありもへん。くそさぶいわあ。」
「風もばあばあだし。今日ホント寒いにい。」
(風も相当吹いてるし今日は本当に寒いよ。)
「こんな日外出たら死ぬらあ。」
(こんな日に外に出たりなんかしたら凍え死ぬだろ。)
「分からんよを。試しいジュース買い行ってみい。あっホットね。」
(どうかなあ。試しにジュース買いに行ってみなよ。あっホットで宜しく。)
「やなこってえ。」
(冗談じゃない。)