遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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「あんがとない」
本家ではないにしてもなんか遠州弁っぽくもあり遠州で存在しても不思議じゃない感じがするが、実際こういう使い手に遭遇した経験はないから遠州ではこういう言い方はしないんだろうな。
これが「あんがとね」とかだったら聞いた事がある。
ただし「ありがとね」と較べると軽薄な印象がするのでなにかしらの(照れとか立場上とか)言う事に躊躇する状況とかが付加されていると判断されないとなめた物言いと取られる。
話し戻して「あんがとない」
一体どこの言葉なんだろうか。ネットで検索してもたくさん色んなところで使われてる(多少おちゃらけ的用途が多いが)のでよく分からない。
共通語と違う点は「り」が「ん」に変化してる点と「ない」という言い回し。
撥音便化ということで「り」が「ん」にというのは遠州弁でも得意技であるが
「ない」の使い方が遠州弁とは異なるところである。
「ない」は「なよ」。「い」は軽い命令を表わすというのが遠州弁における「ない」であるが、強引に遠州弁的理屈で解釈すると「ありがとよ」という訳になる。吐き捨てっぽい印象を受けてしまいそうである。
この場合の「ない」は「ね」という意味であろうから「ね」ということであるを遠州弁的屁理屈をごねれば「に」であり「あんがとに」となる。でもそんな言い方は存在しないのだから所詮屁理屈である。素直に「あんがとね」だろうな実用使いとしては。つまるところ「ありがとない」の「ない」は遠州弁的ではないということか。
さて、実際に「あんがとない」を耳にした場合やはり「ありがとよ」という印象は受けないので遠州弁的理屈では解読できないところである。実際受ける印象はおじいちゃんとかが「ありがとねおかげで助かったよ」みたいな感謝の表現に聞こえる。
遠州弁っぽいけど遠州弁ではないなこれは。もちろん多分だけど。