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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

遠州弁に敬語はあるのか

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遠州弁に敬語はあるのか

以前に書いた記事で、遠州弁は基本仲間内で話す言葉で敬語というものはないという類のものを書いた。なにしろ遠州弁で敬語を混ぜて話すのは至難の業なのであるからして。おそらくは平民の言葉であって武士とかの支配階級の言葉ではそもそもがないのだろうなと予想されるところでもある。

しかしながら皆無ということではなく、敬語の何たるかはあまりよくは知らないがそんな私でも敬語らしきと感じる言い回しはある。まあ敬語というより丁寧語なんだが。そのひとつが「ら」の使い方であろう。

「あん衆」では「あの連中」であるが「あん衆ら」になると「あの人たち」ということになる。

「みえれる」(来られる)を「みえられる」とすると共通語に直すと「おみえになられる」ということになる。

文字だと「見ることが出来る」と勘違いしやすいところであるが文章にしてみれば

「今日予約された団体さん、何時にみえられるだかいねえ」

  (今日予約されてた団体さんは何時頃にお見えになられるのかな?)

名古屋的な言い回しであろう「らす」という言い方も遠州では使うので

「今日予約された団体さん何時にみえらすだかいやあ」

「来らす」(こらす)・「来らる」(こらる)などという言い方もある。

「来てる」は「きとる・きてる」だが、「来てられる」を「きとらる・きてらる」とすると敬ってる感じにはなるものである。

他にはとても敬語とは思えないのだが立場によっての使い分けというものがある。

例えば「水を与える」という場合、ご先祖様とか目上には「あげる」。「ご先祖様にまず水あげて」・「仏壇に水あげて」とかいう使い方。横並びには「やる」。目下には「くれる」。「犬に水くれて」・「庭の木に水くれる」とかいう使い方。

遠州特有ということではなく古い日本語の使い方がそのまま残っているということなのであろうか。

共通語においては「くれる」という言い方は廃れているところであろうが遠州弁ではこの三段階がまだ生きている。

このように探せば遠州弁にもそれらしき表現はあるもので、まだ他にもありそうな気がするので今後これも探していこうかと。ただ自分も含めて私の周りにそういう使い手はいないのでどこで探せばいいかという難題があるので困難を極めることは確かであろう予感はする。

大抵はそういう言い回しは名古屋の言葉から来てるようなものが多いと思える気もしてくる。名古屋になくて遠州にはあるという丁寧な言い回しを探すというのは難しそうだ。

とりあえず探してみようかと思っているのは「いらっしゃい」とか「ありがとうございました」とかの挨拶かな。聞いてて気持ちのいい方言という奴を。実際外を歩いても共通語化していてスケッチに出ても発見は難しいところだけど。まあそのうち拾い物で出てくるかもしれないのを気長に探すしかないか。

とりあえずが「ありがとう」に関しては「ありがとない」・「あんがとね」とかいうのが有るかな。でもこれって敬語では無いか。

少なくとも今言えそうなことは口語調で話すのにおいて敬語らしき表現を混ぜるのは難しく、いっその事漢文調とまではいかずとも文語調にしたれば比較的混ぜやすいという気はしているところである。

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