遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
「けっからかす」(蹴り上げる)・「けっぱらう」(払いのける)・「けっつまづく」(勢いよく躓く)・「けっ散らかす」・「けっ倒す」
遠州弁ではこういう言い回しがよく使われまた良く似合う。意味合い的には「馬鹿」と「ど」と同じように度合いを強調したいがためのものである。
「蹴る」が縮んで「けっ」になったのだろうか。思いっきりというニュアンスがこもって聞こえる表現である。
他にも「けったくそ悪い」(胸糞悪い)とか「けっこい」(綺麗)とか「けったあ」(自転車)などとにかく「けっ」という言い回しを好むのが遠州弁であろうか。
例文
「けったーけっこくしてるじゃん。不精がどうしたで?」
(自転車綺麗にしてるじゃないか。無精者が珍しいねえ。)
「ハンドルなんか曲がってたもんでけっからかいて戻そうとして足振り上げたら、石かなんかにけっつまいづいていらんとこけっからかいてけったー飛んでっちゃって土手っぺりから転がりおっこってジャボンよ。」
(ハンドルがなんとなく曲がってたもんだから足で蹴って元戻そうと勢いつけて足上げたら何かに躓いたみたいでとんでもないとこ蹴っ飛ばしちゃって。勢いで自転車が土手べりから転がり落ちて川にジャボンさ。)
「それでけっこくなっただ?おかげで水洗いでけたってか?よかったじゃん。」
「どこがよ。」
(どこがだよ。)
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