遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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遠州弁における「ひょんきん」については以前「ひょんきん」という記事で説明したように共通語の「ひょうきん」とは別物である。「ひょんきん」の意味についての細かい説明は以前の記事を参照していただく事として大雑把にいえば突拍子もないという意味使い。
この記事では「どひょんきん」と「ばかひょんきん」にはどう違いがあるのかという事を検討。あくまで検討なので正しいかどうかは定かではないのであしからず。具体的な使い分けがある訳ではないのだが、傾向というか方向性としてこういう使い方をしているのではないかと思えるという次第。
どちらも普通じゃない真似をしでかすという事であるのだが。
一言で言えば「どひょんきん」は「突飛」。
「ばかひょんきん」は「アホ」。
常識では考えられない事をするのが「どひょんきん」。
常識があるのかと疑う事をするのが「ばかひょんきん」。
例文
「あれえお宅の庭えらいこざっぱりんなったじゃん。」
(おやまあお宅のお庭随分とさっぱりとなったわねえ。)
「聞いてやあ。それがさあ。○○さんとこの奥さんがあ。植えてあるの分けて欲しそうな事ゆうもんでよかったらどうぞっつっただよを。ほいたらあんたなによを知らんでるうちいいつの間にか植わってるのまるさら持っていっちゃっただにい。ばかひょんきんだらあ?」
(聞いてよそれがね。○○さんとこの奥さんがね。植えてあったのを分けて欲しいみたいな事を言うものだから『よかったらどうぞ』って言ったの。そうしたらなんと知らないうちにいつの間にか植えてあったの全部持っていかれちゃったの。もう有り得ないでしょ?)
「あの人そおゆうとこあるだよ。こないだなんかゴミをさあ、集積所まで遠いもんで持っていかすのいやったいだか知らんけど家の前回収車通るとこ止めさして渡そうとしただよ。どひょんきんだらあ。」
(あの人そういう所があるんだよね。この間なんかね、集積所までが遠いからゴミを持っていくのが面倒くさいのか知らないけれど回収車が家の前を通るところを強引に止めてそこで渡そうとしてたんだよ。もう信じられないでしょ?)
「はあもうついてけんねえ。ひょんきんじゃ済まんじゃん。」
(もうおかしいよね。ちょっと変とかじゃないよね。)
ちなみに「ひょんきん」の上だと「きちがい」となることが多い。「ひょんきん」は普通じゃない・ついていけないという程度だが「きちがい」は迷惑千万関わりたくないというレベル。
繰り返すが「ひょんきん」及び「きちがい」共に共通語の意味とは異なるものである。遠州弁の「きちがい」とは「自分さえ良ければ他人に迷惑がかかろうが知ったこっちゃないという人間」のこと。