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遠州弁の箱

遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります

「やあばかっつら」の使い方 その1

遠州では非常に用途の幅が広いこの表現。明らかに上から目線であるが殆ど挑発的な要素はない。

今回は「お前なあ」といったニュアンスの使い例。あきれた風ではなくいらつきを抑え気味(自重気味)での言い回し。もちろん抑える強弱の度合いは幅広いが凡てを解放してはいない抑制的な使い方が多い。

抑えない場合には「やあ」がなくなり「ばかっつら」となるか「やあ」だけとなることが多い。

例文1

「おんしゃあ なんじゃあ。この度いい加減な報告書わあ。」

  (君なんだねこのいい加減な報告書は。)

「なんで?なんしょ ここんさあ ええでっ つってるだで 分かりいいらあ。」

  (わかりやすくていいでしょ。要はここの所が良いって述べてるんだから。)

「やあばかっつら。ちゃんとした数字挙げよを。でんと現場分かりもしんにい。」

  (君ねえ正確な数字を挙げて貰わないと現場を把握できないじゃないか。)

「課長みたいなこと言っちゃかん。こまけえなあ中間管理者に任いて上の衆はまっと大きいとこ見てくれんと。」

  (課長みたいなこと言って貰っては困ります。細かい数字なんて中間管理者に任せて上の方は大局をもっと見て貰わないと。)

例文2(いらつきを抑えない場合)

「おんしゃなあ なんじゃあ。この度いい加減な報告書わあ。」

「なんで?なんしょここんさあええでっつってるだで分かりいいらあ。」

「ばかっつら。ちゃんとした数字挙げよ。こんで現場わかるかあ?」

  (馬鹿野郎!きちんとした数字を出せ。こんなので現場の状況が分かるかぁ。)

「・・・・。」

という風に減らず口が利けなくなる。

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