遠州弁を集めています 主に昭和の遠州弁で今は死語となってるものもかなりあります
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気の利かない人だことと言う意味。人を省略して「きいきかんやあ」という言い方も多い。「気の利かない」のと「気が利かない」のとではその意味するところは違うのであるが、遠州弁での「きいきかん」は「気づいてるけどしない」のか「気づかなくてしない」のどちらなのかというと無頓着で気づかないという方ではなかろうか。
しかしながら基本的には例文での訳のような咎める意味が目的で使われるのであまり深い意味を持たない表現の場合が多いのは確かである。つまり「きいきかん」は売り言葉であるのだがそのこと自体に目くじらを立てると余計話しがこじれるので事柄に対して反応することが重要であろうか。
例文
「ホントきいきかんやあアンタ。客ん来ただで茶あくらい出すら普通。」
(ちょっとあんた。お客さんが来たんだから普通お茶くらい出すでしょ。)
「なにゆってるよー。ちゃっと帰って欲しいもんで茶あ出さんじゃん。そんくらい気づきない。きいきかんひとだやあ。」
(なに言ってるのよ。直ぐ帰って貰いたいからお茶出さないの。それくらい気づきなさいよ。まったくもー。)
「どっちがよー。みこよくしとかんと後で困るのあんただにい。」
(こっちのセリフでしょう。覚えよくしておかないと後になって困るのはあなたでしょ。)
「やなもんはやなの。ほうきもたてときゃあ良かったやあ。」
(厭なものは厭なの。箒も立てておけば良かったかな。)
注、昔は歓迎せざるる来客があるとお内儀はほうきを立てて物言わぬブーイングの意を表わしたそうな。客に見えるようにあからさまにしたのか裏で黒魔術が如き念を込めたのかは定かではない。
例文音声はこちら